YouTube、初のネーミングライツ契約

YouTubeは、スポーツ・エンターテイメント施設「Hollywood Park」と契約を結び、ネーミングライツを獲得した。YouTubeがネーミングライツ契約を結ぶのはこれが初めて。

この契約に基づき、同施設は今後YouTube Theaterと呼ばれる。

6000人を収容できるYouTube Theaterは、eスポーツ、コンサート、授賞式、コミュニティイベント、YouTubeクリエイターイベントなど、様々なイベントに使用される予定。

この施設はロサンゼルス・ラムズのオーナーであるKroenke Sports and Entertainmentが、カリフォルニア州イングルウッドに開発している複合施設の一部である。

YouTube Theaterには、YouTubeに因んだユニークな特徴もある。

たとえば、会場の外に設置されたYouTube再生ボタンの巨大アイコンは、双方向的なビデオスクリーンで、ゲストはスクリーンに自分の姿を映し出したり、YouTubeコンテンツを見たりして楽しむことができる。

さらに、会場内には「ダイナミック・デジタル・ウォール」が設置されており、YouTubeのクリエイターやアーティストをギャラリーのように展示される。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/youtube-naming-rights-partnership-kse-hollywood-park-google-cloud

スポーツ中継の動向⑤ MLSのネット中継戦略

NFLやMLBといったメジャーリーグに比べ、MLSのような新興リーグはより画期的なネット中継戦略を打ち出す傾向がある。

たとえば2017年、FCダラスは全国放送のない試合をチームのホームページ上で中継すると発表した。このネット中継には会員登録が不要なので、すべての人が無料で試合を見ることができる。また、自チームのホームページ上で中継するので、放映権収入も発生しない。これまで紹介したどのビジネスモデルとも異なる。

この決定に関してFCダラス会長のDan Hunt氏は以下のように説明する。
「我々の目標はなるべく多くの人々の興味を引くこと。そのためにFCダラスのコンテンツをできるだけ多くのプラットフォームで提供したいんです。今回の決定も収益を見込んでのことではありません」。

ネット中継は、居住地域に関係なく様々な人にアプローチすることができる。したがって海外ファンの獲得には特に有効である。

FCダラスの場合、本拠地を置くテキサス州はメキシコに隣接している。FCダラスは、ネット中継を通じてメキシコにもファンを拡大しようとしているのかもしれない。

また、ネット中継を視聴するためにホームページを閲覧する人が増えれば、スポンサーシップ販売にも好影響がある。

2018年には、MLSの4チームがさらに画期的な決定をした。テレビの地方中継の契約を結ばず、ネットでのみ中継するというのである。

具体的には、LAFCとSeattle SoundersはYouTube TVと、Chicago FireはESPN Plusと、Real Salt LakeはKSLとそれぞれ複数年の独占放映権契約を結んだ。

以前の投稿で説明したように、北米のメジャーリーグは主に3つの放映権を販売している。①全国中継のテレビ放映権、②地方中継のテレビ放映権、そして③ネット中継の放映権である。今回のMLSチームの決定は、③を拡大するために②をあきらめることを意味する。

他のメジャーリーグと比べMLSは地方中継のテレビ放映権料があまり高くなく、このような思い切った動きができたのだが、それでも「地方テレビ中継をあきらめるのはギャンブルだ」という意見もある。

参考文献
http://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2017/03/20/Franchises/FC-Dallas.aspx
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/03/26/Media/MLS-digital.aspx
https://www.pgpf.org/blog/2018/09/income-and-wealth-in-the-united-states-an-overview-of-data