バルセロナ、楽天との契約延長

Photo Source: Johan Cruyff Institute

バルセロナは、楽天とのユニフォームスポンサーシップの契約を一年間延長することを発表した。

この契約は、2016年に年間5500万ユーロ(約67億円)の内容で合意されたもの。

今シーズンをもって失効する予定であったが、当初の契約に含まれていた「一年間の契約延長オプション」をバルセロナが行使した。

これにより、2022年6月末まで楽天がバルセロナの胸スポンサーになることが決定した。

バルセロナと楽天は、今回の契約延長がコロナ禍に決定したことの意義を強調し、また、コロナ収束後の時代を見据えた契約内容になっているとコメントした。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/barcelona-shirt-sponsor-rakuten-extension-2022

女子サッカー、スペインで人気拡大中

2019年1月30日、アスレティック・ビルバオはクラブ新記録となる4万81121人の観客動員を記録した。これはスペイン女子サッカーの歴史でも最多の数字であり、さらには、今年男子チームが同スタジアムで記録した最多観客数(4万6884人)も超える数字である。

ビルバオが特に人気のあるクラブであることは確かだが、リーグ全体で見ても観客動員数は増加傾向にある。昨シーズンは、アトレティコ・デ・マドリード対マドリードCFFの試合が2万2202人を動員し、今シーズンは、レバンテUD対バレンシアCFの試合が2万198人を動員した。

スペインで女子サッカーの人気が拡大している背景には、男子リーグのラ・リーガの存在がある。

ラ・リーガは、2015年10月に「女子サッカー部門」を新設し、女子サッカーの人気を拡大するためのプロジェクトを始動した。同リーグの女子部門を担当するPedro Malabia氏は以下のように話す。
「スペインの女子サッカーは3~4年前まで完全に死んでいました。まったく戦略もなく、メディアにも表れず、テレビにも映りませんでした。その後、いくつかの男子クラブからの投資を取り付けたんです」。

投資を受けたリーグはいくつかのマーケティングキャンペーンを展開した。
たとえば「#WeSpeakTheSameGame」というキャンペーンでは、男子のトップ選手と女子のトップ選手が2人で動画に登場し、サッカーについて語る。

ラ・リーガは、FCバルセロナを初め、12のクラブが女子チームも運営している。動画のなかでは、同じホームタウンを代表する男子選手と女子選手が同じユニフォームを着て意見を交わす。

たとえば、レアル・ソシエダのMiguel Angel Moya選手は「これは『男子サッカー』でも『女子サッカー』でもなく『サッカー』なんです。プレーしているのは男子や女子ですが、このスポーツはサッカーなんです」と語る。こういったメッセージを送ることで、スペインの伝統的なサッカーファンに女子チームの魅力を伝えているのである。

前出のMalabia氏は「女子選手のメディア露出が増えれば、より多くのサッカーファンが『彼女たちもまた私のチームを代表しているんだ』と理解してくれるでしょう」と言う。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/03/04/Opinion/Springer.aspx

ピケが変えるデビスカップ

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」は、1900年から続く伝統ある大会である。2019年、そのルールが一人のサッカー選手によって変えられる。

FCバルセロナに所属するジェラール・ピケは、2017年にKosmos Tennisというベンチャー企業を設立した。

31歳のピケはトップアスリートでありながら、起業家精神があり、他にもKosmos Studiosという映像制作会社を立ち上げている。

Kosmos Tennisの他の創設者は、音楽プロデューサーのNullah Sarker氏、Timbaland ProductionsのMike Evans氏、中国の大手代理店SecaのEdmund Chu氏、そして楽天の三木谷氏である。興味深いことに、テニス関係者は一人もいない。

2018年、Kosmos Tennisはデビスカップを主催するInternational Tennis Federation(ITF)と業務提携を結んだ。ITFの発表によれば、契約は25年30億ドル。

同年8月、ピケはFCバルセロナの練習を休み、フロリダ州オーランドで行われたITFの会議に参加した。そこで、207の加盟国を前に、Kosmos Tennisの計画をプレゼンした。その結果、加盟国の70%以上がこの計画を支持し、デビスカップのルール変更が公式に認められた。

Kosmos Tennisの計画によって、最も大きく変わるのが大会スケジュールだ。従来のデビスカップは、一回戦(2月)と二回戦(4月)、二回戦と準決勝(9月)、準決勝と決勝(11月)の間にそれぞれ数ヶ月のギャップがあった。これを、新ルールでは、全試合を11月の1週間に一気に行う。

この形式のほうが、スポンサー獲得や放映権販売が容易になるとKosmos Tennisは見ている。

しかしKosmos Tennisのビジョンは、大会の収益拡大に留まらない。同社のSarker氏は、2018年のインタビューの中で、ITFともう一つの国際的なテニス団体であるAssociation of Tennis Professionals(ATP)の統合に言及した。

「我々は2団体の統合を期待しています。我々がやろうとしているのは、テニスコミュニティを一つにすることなのです。それは選手だけではなく、組織も。それができたら素敵ですよね。全力を尽くして、あらゆる誤解を解いていたいと思います」。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/12/17/Events-and-Attractions/Kosmos.aspx
https://www.daviscup.com/news/281842.aspx
https://www.kosmosholding.com/#about
https://www.kosmostennis.com/

FCバルセロナ、アメリカの女子サッカーリーグ参入を検討中

FCバルセロナは現在、アメリカのNational Women’s Soccer League(NWSL)に参入するために女子チームを新設することを検討している。NWSLはアメリカサッカー協会が運営する女子のプロリーグで、日本人では川澄奈穂美選手がプレーするシアトル・レインFCが同リーグに属する。

FCバルセロナはスペインで17のスポーツチーム(バスケットボールやハンドボールなど)を運営しており、その中には女子サッカーチームもあるが、今回検討しているのは「アメリカでの女子チーム新設」である。

FCバルセロナの経営陣によれば、その主な目的は「女子スポーツとサッカーを盛り上げるため」そして「アメリカにおける同クラブのブランド強化のため」である。

FCバルセロナは2016年9月からニューヨークにオフィスを構えており、今回の計画は主にそのニューヨークオフィスが推進している。

FCバルセロナは当初、新チームの本拠地としてカリフォルニア州を考えていた。その証拠に、同クラブはMLSのLAFCとサンノゼ・アースクエイクスに共同での女子チーム設立を持ち掛けている。FCバルセロナからすれば、MLSクラブはすでにスタジアムを持っており、パートナーとすることが得策なのである。

しかし関係者によれば、バルセロナ側には譲れない条件があり、それが交渉を難航させているという。

その条件は「新チームが『FCバルセロナ』という名前を冠すること」そして「ユニフォームはFCバルセロナのパートナーであるナイキが製作すること」である。

あくまで同クラブの宣伝をしたいFCバルセロナの姿勢に、サンノゼ・アースクエイクスはすでに交渉を打ち切っている。

交渉の難航を受けて、FCバルセロナは本拠地候補としてフロリダ州マイアミを検討し始めた。マイアミといえば、元イングランド代表のデビッド・ベッカム氏がオーナーを務めるインター・マイアミCFが2020年にMLSに参入することが決定している。

しかし多くの関係者はこの交渉も難しくなると見込んでいる。それと言うのも、NWSLはMLSと同様、シングルエンティティ(Single Entity)というシステムを採用しており、各クラブの裁量権が限られているからである。

たとえば、現在NWSLはたまたまナイキにユニフォームの製作を任せているが、この契約は2022年に切れる。その際に、FCバルセロナが「ナイキとの契約を更新しろ!」と言っても、より大きな権限を持つリーグ側が他のブランドと契約を結ぶ可能性もある。反対に、FCバルセロナのパートナーが他ブランドに変わっても、NWSLはナイキとの関係を継続する可能性もある。

ユニフォームに限らず、FCバルセロナとNWSLの利害が対立するケースはいくらでもある。その際に、頑固なFCバルセロナと大きな権限を持つNWSLの相性は悪く、新クラブの運営にはリスクがつきまとうのである。

MLSクラブを説得するためには、これまでの条件を取り下げて柔軟な姿勢をアピールするか、リスクを超えるメリットを提示する必要があるだろう。

FCバルセロナは当初2018年の新チーム設立を目指していたが、実現は早くても2020年にずれ込むと見られている。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/12/10/Franchises/Soccer.aspx