仮想通貨の低迷、スポンサー契約に影響

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今月初め、ビットコインは2万1000ドルを割り込み、2020年以来の低水準を記録した。

ニューヨーク・ポストによれば、この仮想通貨の低迷がスポンサー契約に影響を及ぼしているという。

仮想通貨の取引所を運営するFTXは、MLBとのスポンサー契約やマイアミ・ヒートの本拠地のネーミングライツ契約、トム・ブレイディや大谷翔平といったアスリートとのエンドースメント契約など、スポーツスポンサーシップに積極的に投資してきた。

そのFTXは、最近契約交渉が解禁されたMLBのユニフォームスポンサー契約も狙っており、ロサンゼルス・エンゼルスと交渉を進めていたが、現在の仮想通貨の低迷を受け、交渉からの撤退を決めたという。

ワシントン・ウィザーズも、ある仮想通貨関連企業と主要なスポンサー契約の交渉をしていたが、それが失敗に終わったと報じられている。

NBAとスポンサーシップ契約を結び、スーパーボウル中継のCMにも1400万ドルを投じたCoinbaseは、最近、従業員の約18%に相当する1100人を解雇。

昨年ロサンゼルス・レイカーズの本拠地のネーミングライツを獲得したCrypto.comも、今月に入って260人の従業員(全従業員の約18%)を解雇している。

ここ数年、大きなスポンサー契約をいくつも締結してきた仮想通貨関連企業。それらが契約を途中で破棄するような事態となれば、スポーツ組織の財務にも大きな影響が及ぶ。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/la-angels-washington-wizards-cryptocurrency-sports-sponsorship-ftx-coinbase-bitcoin/

スポーツ賭博×スポーツ中継

ワシントンDC周辺のスポーツ中継(全国放送のない地方中継)を担当するNBCスポーツ・ワシントンは、「Predict the Game(試合を予測しよう)」というスポーツ賭博を取り入れた中継を試している。

ワシントン・ウィザーズの試合などで、試合内容に関する質問を画面上に表示し、視聴者は自らの予想を同社のホームページから提出することができる。優秀な成績を収めれば賞金がもらえる。

なお、これは「NBCスポーツ・ワシントン・プラス」という姉妹チャンネルを用いた中継で、メインのチャンネルでは通常放送を同時に提供している。

コロナウイルスによる中断前までのデータによれば、ウィザーズの試合を観戦する人の9割は通常放送を選び、残りの1割が姉妹チャンネルの放送を選んだ。

このデータだけを見れば「スポーツ賭博の需要はあまりないのでは?」とも思えるが、NBCスポーツ・ワシントン社はこのコンテンツを高く評価している。

同社のデーモン・フィリップ氏は「私たちが成果を測るときに見るのは、エンゲージメント(どれだけ視聴者を引きつけたか)です」と言う。

たとえば、今シーズン「Predict the Game」を楽しんだ視聴者は25万人以上で、プレー時間は一試合平均で1時間10分だった。

NBAの試合時間が平均で2時間強なので、試合時間の半分は「Predict the Game」を楽しむためにNBCスポーツ・ワシントンのホームページにいたことになる。

「これらは、『Predict the Game』がうまくいっていることを示しています。このコンテンツには需要があるのです」とフィリップ氏は言う。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/03/16/Media/Sports-media.aspx
https://www.nbcsports.com/washington/predict

スポーツ賭博⑨ テレビ局の試行錯誤

以前の投稿で解説したように、スポーツギャンブルに関する法律は州によって異なる。カジノに行かなくては賭けができないケースもあれば、携帯アプリを使ってどこからでも賭けができるケースもある。

携帯から賭けができる場合、自宅でテレビ観戦をしながら賭けを楽しむファンも現れるだろう。スポーツギャンブルがスポーツ観戦の新たな楽しみ方として浸透すれば、テレビ観戦をする人自体も増えるかもしれない。

そんな思いから、ギャンブルの要素を取り入れたスポーツ中継を始めたテレビ局がある。

ワシントンDC周辺の地方放送を担当しているNBC Sports Washington Plusはワシントン・ウィザーズの試合中継の際、「Trevor Ariza選手は前半に10点以上を取るでしょうか?」、「予想は無料!500ドルの賞金を獲得したければ、番組ホームページまで!」という文字を表示した。つまり、テレビ局が視聴者の賭けを促しているのである。

同局はこのようなギャンブルを絡めた視聴者参加型の放送を2019年1月から開始している。試合の実況やCMは通常放送と同様だが、画面上にはオッズを含む様々なデータが表示される。

同局会長のDavid Preschlack氏は「スポーツギャンブルを軽くやりたい人々を引きつけるために、より試合中継を楽しんでもらうために、いろいろと試しています。全国ネットと違って我々のような地方局は色々新しいことができますからね」と言う。

ウィザーズを所有するMonumental Sports & Entertainment 社のZach Leonsis氏は「これは我々が目指すものの初めの一歩」と語る。将来的には、ホームページに行くことなく、試合中継の画面上で賭けができるようにしていく方針だ。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/01/07/Franchises/Wizards.aspx