Dr. McLeodインタビュー⑧メジャーリーグラグビー

Q. メジャーリーグラグビーとはどのようなリーグなのでしょうか。

A. メジャーリーグラグビーは、色々な意味でプロ・ラグビーとは一線を画したリーグです。

たとえば、プロ・ラグビーはシングルエンティティと呼ばれるリーグシステムを採用し、リーグ主導で全5チームを新設しました。

一方で、メジャーリーグラグビーは、チームを1からつくるのではなく、ほとんどのチームがすでにあったラグビーチームを活用する形で始まりました。

一番有名なところでいうと、グレンデール・ラプターズ(現コロラド・ラプターズ)があります。

グレンデールは、アメリカのなかでは歴史のあるラグビークラブで、ラグビー専用スタジアムも持っています。

また、市長が「グレンデールをラグビーの町に」ということで、ラグビーをプレーする環境整備に力を入れています。

Q. 当時すでにあったチームと言うのは、プロチームではなかったわけですよね?

A. はい、チームが所属選手に住居を提供したり、就職先を斡旋したり、といったことはありましたが、チームと選手との間に雇用関係はありませんでした。

実はラグビーというスポーツは少し特殊で、他のどのスポーツよりもプロ化することを拒んだスポーツなんですよ。

最初のプロ選手が誕生したのは1995年。野球なんて100年以上前にプロ化していますよ。

そして、ラグビーがプロ化を拒み続けたことには、非常に興味深い文化的な背景があるんです。

Dr. McLeodインタビュー⑥4つのラグビーリーグ

Q. Dr. McLeodはアメリカのプロラグビーリーグを研究していましたね。

A. 数年前、アメリカでは、同時期に4つのプロラグビーリーグが誕生する予定になっていました。

ギネス・プロ12、スーパー・セブンス、プロ・ラグビー、そしてメジャーリーグ・ラグビー。

ギネス・プロ12は、ヨーロッパのリーグで、その一部としてアメリカにも新チームを創設しようとしていました。

スーパー・セブンスは、変則7人制ラグビー。試合展開が速く、試合時間も前後半7分ずつ。また、フランチャイズ制ではなくツアー制を採用。

「ラグビーに詳しくないアメリカ人」をターゲットにし、その人たちにとってわかりやすく楽しみやすいルールにしようと、伝統的なラグビーとは大きく異なるスポーツでした。

また、4リーグのなかで唯一、スーパー・セブンスは男女両方のチームが存在するリーグとなる予定でした。

ところが、この2リーグはアメリカでの興行を断念。実際にアメリカでシーズン開幕までこぎつけたのは、プロ・ラグビーとメジャーリーグ・ラグビーのみとなりました。

プロ・ラグビーは2016年に設立し、アメリカ最初のプロラグビーリーグとなりました(プロと言っても選手の給与からすればセミプロと大差ないのですが)。

そしてそれから遅れること2年、2018年にメジャーリーグ・ラグビーは最初のシーズンを迎えました。

プロ・ラグビーはその後、ある騒動から運営を休止しており、現状、アメリカのプロラグビーリーグはメジャーリーグ・ラグビーだけとなっています。