レッズ、「ワクチン割引チケット」を販売

Source: MLB.com

シンシナティ・レッズは、コロナウイルスのワクチンを接種した人を対象にした割引チケットを販売する。

アメリカのスポーツチームがこのような割引キャンペーンを実施するのは初めてだ。

詳細は以下の通り。
・キャンペーンは4~5月に実施。
・月~木曜日の試合が対象。
・最低一回のワクチン接種を証明するワクチンカードを提示することが条件。
・割引価格はチケット1枚10ドル。
・一つのワクチンカードで、チケット最大6枚まで購入可能。

シンシナティのあるオハイオ州では、全体のおよそ33%がワクチンを接種している(4月8日現在)。

レッズの割引チケットキャンペーンは、ワクチン接種率の向上に貢献するだろうか。注目である。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/cincinnati-reds-discounted-tickets-covid-19-vaccinated-fans-mlb

「100%クリケット」

今月8日の「国際女性デー」に、ICC(国際クリケット評議会)は「100%クリケット」という12か月のキャンペーンを立ち上げた。

このキャンペーンの目的は、女子クリケットの普及。クリケットを見る・プレーする女性の数を100万人増やすことを目標としている。

具体的な内容は、学校や地域での草の根活動、女子クリケットの人気拡大に寄与するプロジェクトの支援、女性を対象にした「クリケット・フォー・ディベロップメント(クリケットを通した社会貢献活動)」事業など。

ICCのマニュー・ソーニー氏は「女子クリケットは今、転換点にいます」と言う。

「ここ3年間で、大きな進歩がありました。そして、『男子クリケットと女子クリケットの差を埋める』という我々の決意も様々なところで発信することができました」

「2020年のT20ワールドカップと2021年のワールドカップ、この間も人々が女子クリケットに関して話す機会を与える。それが100%クリケットの役割です」

参考文献:
https://www.icc-cricket.com/media-releases/1639687
https://nation.com.pk/08-Mar-2020/icc-launches-100-percent-cricket-campaign-to-promote-women-cricket

NBC Sportsの東京五輪CM枠ほぼ完売

今日4日、東京五輪の放映権を保有しているNBC Sportsは、同大会期間中のCMスポットの約90%が埋まったと発表した。

これによってNBC Sportsが得た広告収入は12億5000万ドルで、これは同テレビ局史上最高額である(これまでの最高はリオ五輪で12億ドル)。

IOCがRule 40を緩和したことなどが影響していると考えられる。

NBC Sportsのダン・ラビンジャー氏は「東京五輪への勢いは依然として強く、また、多くの人が注目する五輪という大会を企業は高く評価しています。その結果、広告枠は残りわずかとなっています」と言う。

また、ラビンジャー氏によれば、東京パラリンピック開催期間中のCMスポットはすでに完売しているという。

そしてNBC Sportsは、コロナウイルスのリスクに関しても説明している。

今週3日に行われた投資家向けのイベントで、NBC Sportsのブライアン・ロバーツ氏は「大きなイベントに携わる際には必ず保険に加入し、最悪の事態に備えている」と、仮に東京五輪の日程に変更があった場合も、金銭的ダメージは最小限に抑えられると強調した。

参考文献:
https://www.sportbusiness.com/news/nbc-sports-sets-new-olympics-sales-record-for-tokyo-2020/

トランプ大統領、スーパーボウル中継で選挙CMを流すことを検討

NFL王者を決めるスーパーボウルは、全テレビ番組を対象にした総合視聴率ランキングで常にトップ争いをするキラーコンテンツである。

当然、その中継で流れるCMも価値が高い。たとえば、一般的な30秒CMの値段は560万ドル(約6億円)とも言われている。

そんなスーパーボウルのCMに関して興味深いニュースが飛び込んできた。

トランプ大統領が、2020年のスーパーボウルで自身の選挙CMを流すことを検討しているというのである。これが実現すれば、アメリカ大統領としては前代未聞である。

トランプ大統領は、今年のワールドシリーズでも選挙CMを流しており、この時は25万ドル(2700万円)を支払ったと伝えられている。

スーパーボウルが中継される2020年2月2日は、アイオワ州で行われる討論会の前日。大統領選を戦う上で重要となるこの討論会を前に、国民のイメージを向上させることが狙いだと考えられる。

一方で、国民的スポーツイベントの最中に選挙広告が流れることに関して批判的な意見を持つファンは少なくない。実際に選挙CMが流れた場合、どのような反応が起こるのか、注目である。

なお、トランプ大統領陣営は、スーパーボウル中継を担当するFox Sportsとすでに交渉を始めているが、まだ最終的な合意には至っていないという。

参考文献:
https://sports.yahoo.com/president-trump-super-bowl-liv-campaign-ad-034742991.html

ビール男がもたらした広告効果

ワシントンDC在住のジェフ・アダムスさんは一夜にして有名人になった。

アダムスさんを有名にしたのは、ワールドシリーズ第5戦。外野席で観戦していたアダムスさんに向かってボールが飛んできた。

その時、両手にビールを持っていたアダムスさんはそれを手放すことなく、胸でホームランボールを受け止めた。

この様子はテレビで全国に中継され、それを見ていたアメリカ中の人々がすぐさま「あのビールのやつは誰だ!」とSNS上で話題にした。そして次の日には、多くのテレビ番組がこの映像を取り上げた。

アダムスさんが両手に持っていたBud Lightは、この一連の出来事によって、大きな広告効果を得た。Bud Lightは「この人はヒーローだ。彼を表彰したいので、誰か彼の情報をください」とツイッターに投稿した。

その後、アダムスさんとのコンタクトに成功したBud Lightは、すぐさま彼を起用したコマーシャルを作成し、彼をヒューストンで行われたワールドシリーズ第6戦に無料招待。なんと彼のTシャツまで製作した。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/11/18/Media/Bud-Light.aspx

LAVA、プロスポーツ界に浸透中

現在アメリカでは、LAVAを導入するプロスポーツチームが増加している。NFLではデンバー・ブロンコスなど、NBAではサクラメント・キングスなど、MLSではLAギャラクシーなどがLAVAを活用している。

LAVAは、スタジアム中のコンセッション情報をリアルタイムで収集・分析するソフトウェアである。

たとえば、繁盛しているコンセッションと閑散としているコンセッションを特定することでスタッフの再配置に役立てたり、不足しつつある商品を見つけることで売り切れる前に補充したり、といったことを可能にする。

LAVAが提供するデータは、試合中のプロモーションにも生かすことができる。

たとえば、試合終盤に差し掛かった段階で、多くのホットドッグが売れ残っていることがわかれば、「1個買ったら1個無料」のような割引ができる。このようなシンプルなプロモーションならば、LAVAのデータを見てから数分で実行可能だという。

ロサンゼルスFCは、最近LAVAを導入したチームの一つである。
同チームのクリスチャン・ラウ氏は「LAVAを活用することで、携帯電話からデータを獲得し、それを運営上の変更に生かすことができます。これは大きいです。より迅速な対応ができています」と言う。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/11/11/Technology/LAVA.aspx

Rule 40とは何か?②

2016年のリオオリンピックから、Rule 40の内容が一部変わり、アスリートにより大きな自由が与えられた。

最も大きな変更は、大会期間中でも企業の広告に出演することが許可されたことだ。

たとえば、錦織圭選手は日清食品とエンドースメント契約を結んでいるので、オリンピック開催中にカップヌードルのCMに出演することができる(以前は禁止されていた)。

実際、アンダーアーマーは体操アメリカ代表選手を起用したCMをリオオリンピック開催中に放送した。

しかし、これらの広告には、「オリンピックと関連のある表現は使ってはいけない」という但し書きもついた。たとえば、「オリンピック」「リオ」「メダル」「金・銀・銅」といった言葉の使用は禁止された。

また、企業は事前に各国のオリンピック委員会(日本の場合はJOC)に広告の内容を伝え、許可をもらうことが義務付けられた。

アスリートによるSNSの使用に関しては、引き続き、企業の広告ととれるような投稿をすることは禁止された。

しかし、ここにはグレーゾーンが存在する。

たとえば、寝具メーカーのCMに出演するアスリートが「今日もよく眠れました!金メダル獲ってきます!」とツイートすれば、その寝具メーカーとオリンピックの関連性を消費者の頭のなかに作り出すことができてしまう。

このように、Rule 40の改定によって、アスリートがより積極的に、エンドースメントの価値向上に貢献することができるようになった。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2015/05/18/Opinion/Grady-McKelvey.aspx

誕生日プロモーション

ミネソタ・ティンバーウルブスは、「Birthday Club」という新たなファンクラブを立ち上げた。

これに登録できるのは本拠地Target Centerの半径150マイル以内に住んでいるファンのみ。登録には、本名、住所、メールアドレス、生年月日が必要になる。

登録者にメリットが生じるのは、その人の誕生日。無料チケット2枚とチームグッズ25%オフ券が手に入る。

無料チケットの有効期限は誕生日の月とその次の月いっぱい。オフシーズン中に誕生日を迎えるファンは、翌シーズンの10-12月の間に観戦できる。なお、チケットの転売は禁止されている。

これまでもファンの誕生日に関連したプロモーション(チケットやグッズの値下げ等)は数々あったが、このように無料チケットを配布したNBAチームは過去にいなかったという。

ティンバーウルブスは、昨シーズン、平均観客数が1万5306人にとどまり(NBAの30チーム中28位)、観客数増加が課題となっている。

同チームのMike Grahl氏は「一番の目的は、多くの方々にアリーナに足を運んでもらい、ウルブスのバスケを体感してもらうことです」と言う。「一方で、ビジネス的には、顧客データを獲得し、ファンを理解し、愛着を強めてもらうことも重要です」。

これまでに約2万人がBirthday Clubに登録しているという。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/09/16/Franchises/TWolves.aspx
https://www.nba.com/timberwolves/birthday

サッカーワールドカップにおける男女の差④

2019年7月7日、BudweiserはNWSLと複数年のスポンサー契約を結んだ。NWSLがビール会社とスポンサー契約を結ぶのはこれが初めてである。

今回の契約で、Budweiserは同リーグのプレーオフ、チャンピオンシップ、MVPのネーミングライツをすべて手に入れた。

また、同社の経営幹部がNWSLの選手を対象にしたスポーツビジネストレーニングを提供することも契約に盛り込まれた。

契約金等の詳細は明らかになっていないが、NWSLがこれまでに結んだスポンサー契約のなかで最大級のものになるという。

この契約に関してBudweiserのMonica Rustgi氏は「Budweiserは30年間、アメリカ女子代表をサポートしてきました。しかし我々にできることはもっとあると気づいたのです。4年に一度だけ代表チームをサポートするのではなく、女子サッカーを日々サポートする。その一つの方法が今回のスポンサーシップだったのです」と語る。

そしてBudweiserは、今回のスポンサー契約を発表する日、New York Timesの広告スペースを一面買い取り、人々にメッセージを発信した。

以下はその全文の訳(意訳)である。

「4年に一度、女子サッカー代表チームは世界を相手に戦い、国に希望を与えます。私たちは彼女のために叫び、歌い、そして見守ってきました。しかし、ワールドカップが終わると、私たちはぱったり見ることを止めてしまいます。

明日、代表選手たちはそれぞれのクラブチームに戻っていきます。多くの人々は、彼女たちがガラガラのスタジアムでプレーしている現状を知りません。最も優れたサッカー選手がプレーしているにもかかわらず。

行こうと思えばすぐ行けるのに、私たちは女子サッカーを見続けようとはしませんでした。女子サッカーそのものを応援せずして、代表選手を応援することなどできるのでしょうか。

本日、BudweiserはNWSLのスポンサーとなりました。私たちは女子サッカーを応援します。女子サッカー選手を応援します。4年に一度ではなく、毎日。

私たちは見続けます。」

一連のEqual Payムーブメントのなかで「女子サッカーをサポートしたい」という気持ちを持った人は少なくない。Budweiserが発したメッセージはそういった人々を意識したものである。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/07/15/Opinion/FORUM.aspx
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/07/15/Media/ESPN-NWSL.aspx
https://www.usatoday.com/story/sports/soccer/2019/07/07/budweiser-becomes-sponsor-of-nwsl/39661001/
https://www.foxsports.com/soccer/story/budweiser-becomes-sponsor-of-nwsl-070719

サッカーワールドカップにおける男女の差③

先週11日、サッカー女子アメリカ代表のAlex Morgan選手は、最優秀女性アスリート賞を受賞した。

そこで彼女は「ワールドカップが終わった今、私たちは国内リーグを成長・拡大させていかなくてはなりません」と語った。

現在、アメリカのプロリーグNational Women’s Soccer League(NWSL)は、人々の興味を集めているとは言いづらい状況にある。

今シーズンの平均観客数は6,069人。9チーム中7チームは観客数を前年から落とした。

「ワールドカップの盛り上がりを国内リーグに生かさなければならない」という意見は日本でもよく聞くが、それと同じことをNWSLの各チームも考えている。

たとえば、ポートランド・ソーンズFCは、各国の代表メンバーに選ばれた同チームの選手に注目した限定グッズを販売した。

ソーンズFCにKatie Simons氏によれば、新発売のスカーフとTシャツは最も人気のグッズで、その売上はMLSのポートランド・ティンバーズの人気グッズよりも大きいという。

ワシントン・スピリッツは、今回のワールドカップだけでなく来年の東京オリンピックでの活躍も見越した戦略を立てており、同チームの目標はシーズン・チケットの売上、スポンサーシップ、そして観客動員を現在の3倍にすることだという。

その手始めとして、スピリッツは、同じワシントンDCに拠点を置くNFL、WNBA、MLSのチームとのクロス・プロモーションを企画している。
また、スポンサー企業のソーシャルメディアを用いたチケット販売なども行い、潜在的なファンにアプローチしている。

ノースカロライナ・カレッジは、7月21日のホームゲームを「ワールドカップおかえり試合」と名付け、チケットの値下げを含むプロモーションを行う。

参考文献:
https://www.usatoday.com/story/sports/ftw/2019/07/11/alex-morgan-joke-espys-female-athlete/39673407/
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/07/15/Leagues-and-Governing-Bodies/NWSL.aspx