マーチ・マッドネス、全試合をインディアナポリスで開催か

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NCAAが男子バスケットボールの全米トーナメント(通称「マーチ・マッドネス」)の全試合をインディアナポリスで開催することを検討していることが明らかになった。

当初の予定では全米13都市で試合を行う予定だったが、コロナウイルス感染防止のために全試合を一か所で開催する可能性が出てきた。

試合会場、練習場、宿泊施設、医療施設などをすべて一か所に集めることになるが、これはNBAがすでに前例をつくっている。

また、試合日程には変更がないので、試合中継(および放映権契約)にも深刻な影響はないだろう。

しかし、マーチ・マッドネスならではの問題もある。

たとえば、プロスポーツと違い、カレッジスポーツは選手が学生であり、授業に出席する必要がある。

現在はオンライン授業も多く提供されているが、1月から始まる新学期では対面授業を再開する大学も多い。

例年であれば、試合の合間に少しでも大学に戻って授業に参加できたが、宿泊施設から自由に出られなくなれば、トーナメント中すべての授業を欠席することになる。

学業との両立を謳っているNCAAとしては頭を悩ませるところだろう。

しかし、昨年マーチ・マッドネスを中止にしたことで莫大な損失を被ったNCAAとしては、2年連続の中止は避けたいところ。

最終的にどのような形での開催になるのか、注目である。

ちなみに、レギュラーシーズンは来週開幕する予定である。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/ncaa-march-madness-2021-indianapolis-host-college-basketball-covid-19

ISL、CBSと放映権契約締結

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2019年に設立された水泳のプロリーグ、International Swimming League(ISL)がアメリカの主要テレビ局CBSと複数年の放映権契約を結んだ。

初年度となった2019年シーズンは、ESPNが放映権を保有していたが、今後はCBSがテレビとネット上で放送する。

ISLの2020年シーズン(計13イベント)は、ハンガリーのブダペストで10月16日から5週間に渡って行われる。

今シーズンからトロント・タイタンズと東京フロッグキングスの2チームが新たに参入する。

コロナウイルスの影響で多くの水泳イベントが中止になり、東京オリンピックまでに開催が予定されている水泳の国際大会は現時点でISLの2020年シーズンだけである。

アメリカ以外では、BBC(イギリス)、Seven Network(オーストラリア)、CBC (カナダ)などがそれぞれの国で放映する。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/isl-international-swimming-league-cbs-sports-2020-tv-rights-budapest

アリババ、スポーツイベント用の新サービスを発表

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中国のeコマース大手のアリババは、AIやクラウドを活用した種々の新サービスを発表した。

たとえば「イベント・シミュレーション・サービス(ESS)」という新サービスでは、スポーツイベントが開催されるスタジアムのレプリカをシステム上に作り上げ、それを用いた様々なシミュレーションを可能にする。

たとえば、イベントを中継するテレビ局はESS上で様々なカメラアングルを試すことができる。これによって、現地に行くことなく、カメラの数や配置などを事前に決めることができる。

また、イベントの主催者は、施設内の器具・機材の配置をESSで試すことができる。たとえば、検温器や消毒エリアといった器具・機材の配置は今後スポーツイベントを開催する上で重要な課題となる。

新サービス開始に先立ち、アリババは「ESSのスタジアムレプリカを作り上げる能力は、時間と費用を削減します。そして、実際に施設で作業をすることで生まれる様々なリスクを軽減することもできます」とコメントした。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/alibaba-artificial-intelligence-cloud-virtual-fan-software-olympics-covid

NBA、再開後のコストは160億円超

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NBAは今月30日にシーズンを再開する。会場は、フロリダ州オーランドにあるESPN Wide World of Sports Complex。

この施設に、参加が許された上位22チームが集まり、すべての練習と試合を行う。

また、コーチやスタッフを含めた総勢1500人以上の関係者にも、食事や医療サービス、娯楽などがこの施設内で提供される。

ESPNの報道によれば、この施設を利用するコストは総額1億5000万ドル(約160億円)を超えるという。

この点に関してNBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は「金儲けが目的の興行ではありません。実際、この施設でやることは経済的ではありません。ものすごく高額ですから」と言う。

この興行には観客が入らないため、チケットやコンセッションの収入もゼロ。それでもNBAがリーグ再開を決めた大きな理由が、テレビ放映権である。

たとえば、NBAがESPN・Turnerと結んでいる放映権契約の金額は年間約26億ドル(約2800億円)である。

多くの試合がすでに中止になっているためその全額が支払われるわけではないだろうが、残りの公式戦88試合とプレーオフを放映することができれば、大きな収入が望める。

事実、リーグを再開することで、選手の給与6億ドルが確保できる見込みだという。仮にシーズンがすべて中止となった場合には、これだけの給与は支払われなかった可能性もある。

参考文献:
https://www.espn.com/nba/story/_/id/29394052/orlando-bubble-cost-nba-more-150-million
https://www.cbc.ca/sports/basketball/nba/nba-tv-deal-how-the-new-24b-contract-stacks-up-against-other-leagues-1.2790143

空席マネジメント:SeatGeekの新サービス

アメリカでは一部スポーツイベントが再開したが、観客の入場はまだ解禁されていない。今後それが解禁された場合も、入場規制がかかることが予想される。

そこで重要になるのが、「どの席を空席にするのか」という問題である。

コロナウイルス感染のリスクを最小限に抑えつつ、観戦価値や収益を最大化するためにはどの席を開放するべきか。

この課題解決を手助けするべく、SeatGeekが新たなサービスを始めた。

チケットの二次市場を運営するSeatGeekは、各座席におけるファンの入場時間や飲食・グッズ購入履歴といったデータを何年にも渡って収集してきた。

今回、その膨大なデータを基にプラットフォームを作成。空席のパターンを変えることで、ファンの感情や購買行動にどのような影響があるかをシミュレーションしてくれる。

また、このプラットフォームは、各リーグおよび自治体が設定するソーシャルディスタンスに関する規則が反映させているため、空席のパターンがその規則を守っているかを確認することもできる。

SeatGeekのラス・デスーザ氏は「リーグ、チーム、そして地域によって規則や目的が異なります」と言う。「そのクライアントにどのような制約があって、どのような意思決定をしたいのか、それらを踏まえた上で、最適の方法を見つけることができます」

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/06/22/Facilities/SeatGeek.aspx

コロナ禍のスタジアム活用法①テキサス・レンジャーズの例

テキサス・レンジャーズは、新スタジアム「グローブライフ・フィールド(Globe Life Field)」をオープンする予定であったが、シーズン開幕戦は先延ばしになっている。

そんな中、同スタジアムは、この時期だからこそできる企画のために活用されている。

たとえば、6月4~7日、「Concert in Your Car」というイベントが開催された。

このイベントでは、屋外の特設ステージでアーティストがコンサートを行うのだが、観客はこれを駐車した車の中から楽しむルールになっている。同スタジアムの広大な駐車場を有効活用した企画だ。

コンサートの様子は巨大スクリーンに映し出され、音声はFMラジオを通じて聞くことができる。

チケットは、車一台あたり40ドル。80ドルのVIPチケットもあり、これを購入すると最前列を確保できる。また、差額40ドルの一部はレンジャーズが運営する基金に寄付され、コロナウイルスの影響を受けた人々の救援に使われるという。

チケットは、レンジャーズがイベント開催を発表した5月15日に即日完売した。

レンジャーズのショーン・デッカー氏は「私たちは、この未曾有の事態でも、ファンを受け入れ、安全にエンターテインメントを提供したいと考えています。そのためにこの施設を有効活用でき、大変嬉しく思っています」と言う。

また、今月から来月にかけて、49校もの高校の卒業式がグローブライフ・フィールドで開催される予定である。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/06/08/Facilities/New-ballparks.aspx

NHL、プレーオフのフォーマットを選手会が承認

NHLの2019-20年シーズンはコロナウイルスの影響で3月12日に中断した。

レギュラーシーズンの再開は難しくなったが、プレーオフ開催を実現するべく、リーグ関係者は奔走してきた。

そして、先週21日、NHL選手会の理事会は電話会議を開き、リーグ側が提案していたプレーオフのフォーマットを承認した。

今回承認されたフォーマットでは、参加するのは24チームで、イースタン・カンファレンスから12チーム、ウエスタン・カンファレンスから12チームの参加となる。

残りの7チームは、プレーオフに参加することなく、このままシーズン終了となる。

ただし、今回承認されたのはあくまでフォーマットであり、プレーオフを実際に開催するためには、これから細部を交渉していくことになる。

特に、プレーオフの開催地(2都市にチームが集まり、開催される可能性が高い)や、選手がコロナウイルスに感染しているかをどのように検査するかなど、解決すべき課題は多い。

最終的にリーグと選手会が合意すれば、今夏、NHLプレーオフが開催されることになる。

参考文献:
https://www.tsn.ca/insider-trading-a-closer-look-at-the-nhl-s-proposed-24-team-return-1.1477984
https://www.espn.com/nhl/story/_/id/29211505/nhlpa-board-approves-league-plan-24-team-playoffs-coronavirus-return

ミネソタ・バイキングス、スタジアム外でのアルコール販売が可能に

今週、ミネアポリス市議会は、アルコール販売に関する新条例を通過させた。

この新条例が無事に成立すれば、ミネソタ・バイキングスは、本拠地のUSバンク・スタジアムに隣接するコモンズ公園でアルコールを販売することが認められる。

バイキングスは、これまでも同公園を活用してきたが、主に試合前イベント(コンサートやアクティビティ等)のためであった。今後はそれにアルコール販売を行うことができる。

一方で、バイキングス副社長のレスター・バグリー氏によれば、今のところアルコール販売の具体的な予定はないという。

同氏は「一番の問題は、ファンが集う場所やテイルゲーティングをする機会がなくなりつつあることです。これはバイキングスファンにとって重要な伝統なのです」と言う。

NFLは、2020年シーズンを予定通り開催する方針を示しているが、コロナウイルスの感染状況によっては無観客試合や入場制限の可能性もある。

その場合、減少するチケット収入を補うために、アルコール販売(もしくはアルコール販売権を含めたスポンサーシップ)は有効な選択肢になるかもしれない。

参考文献:
https://www.startribune.com/gov-tim-walz-expected-to-sign-legislation-that-would-let-minnesota-vikings-sell-alcohol-on-game-days-at-commons-park/570605272/

バーチャルG-Day

カレッジフットボールのシーズンは8月末から9月頭に開幕するが、大きな大学は3~4月に「スプリング・フットボール」という紅白戦を行うのが伝統となっている。

これには新チームのお披露目、そして新シーズンにむけてアメリカンフットボール熱を高める狙いがある。

ジョージア大学はこれを独自に「G-Day」(GはGeorgiaに由来する)と呼び、イベントとして盛り上げている。チケットは無料で、何万人ものファンが観戦に訪れる。

今年はコロナウイルスの影響で中止せざるを得なかったが、同大学は4月18日に「バーチャルG-Day」を開催した。

メインコンテンツは、2019年全米選手権決勝ジョージア大学対ノートルダム大学の再放送で、スコット・ハワード監督がFacebook Live上で解説を担当した。

それと同時進行で、同大学が管理するあらゆるSNSやネット局を駆使し、#VirtualGDay というハッシュタグとともにコンテンツを提供した。

ファンも同じハッシュタグを用いて動画や写真を投稿し、同イベントは100万以上のインプレッションを記録した。

ジョージア大学体育局副局長のマイク・ビルボー氏は「これだけ多くのチャンネルを持っていれば、それを一つのイベントに集中した際に、とてつもなく大きな『拡声器』となります」と言う。

「バーチャルG-Dayはファンベースとコミュニケーションを取り、つながりを確認する素晴らしい方法となりました」

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/05/11/Colleges/Virtual-tailgates.aspx

NFL、新シーズンの試合日程を模索中

NFLは、来月、2020-21年シーズンの試合日程を発表することになっている。

従来通りの公式戦16試合を計画しているが、コロナウイルスの影響に柔軟に対応できるよう、いくつかのプランを検討している。

以下はその例である(これらはあくまで検討中で、決定項ではない)。

・通常は9月初旬に開催する開幕戦を10月15日まで延ばす。
・2021年2月7日開催予定のスーパーボウルは2月14日(最悪で2月末)に延期。
・オールスターゲーム(通称プロボウル)は中止。

もちろん、これらはコロナウイルスの影響がどの程度続くかによって大きく左右されるが、NFLのハワード・カッツ氏によれば、同リーグとその放送局にとって最も重要なのは「公式戦16試合」と「2月のスーパーボウル開催」の2点だという。

コロナウイルス収束の兆しが見えないこの時期に試合日程を発表することは、「今はそれどころではない」という批判を呼ぶ可能性を孕んでいる。それはNFLも承知している。

しかし試合日程が決まらないと、各チームのチケット販売や放送局のスポンサー営業にも悪影響が及ぶ。

いかに批判を抑えつつ試合日程を発表できるか。現在NFLは、試合日程そのものだけでなくその発表方法に関する戦略も練っている。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/04/27/Leagues-and-Governing-Bodies/NFL-schedule.aspx