AFL、Redditと業務提携:ネット掲示板でファン拡大狙う

AFL / Reddit

オーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL)は、世界の主要スポーツリーグとして初めて、Reddit(レディット)に公式アバターを提供することで合意した。

Redditはアメリカのネット掲示板で、ユーザーがスレッドを立てて、それに他のユーザーが書き込みをする形で情報交換が行われる。

Redditのユーザーは、自らのプロフィールやコメントの横に現れるアバターをカスタマイズすることができるが、今回のAFLとRedditとの合意により、AFLの各クラブのユニフォームが使用可能になった。

今後、Redditユーザーは、応援するAFLクラブのユニフォームやジャケットなどを自らのアバターに着せることで自分自身をより表現することができる。

Redditには、ニッチな分野に特化した「Subreddit(サブレディット)」というコミュニティがいくつも存在し、その多くはスポーツに関するものである。もちろんAFLに関するものもある。

AFLの担当者は以下のように語っている。

「Reddit上のAFLコミュニティは、フットボールファンにとって最も活発で活気のあるコミュニティの1つです。スポーツ界で初めてRedditとコラボレーションをすることで、ファンに自分のクラブについて誇りを持って表現する場を提供できることに興奮しています」

「私たちが最も重視しているのは、ファンとこのスポーツとの間に感情的なつながりを築くことです。Redditと提携することで、最も情熱的なファンとまったく新しい方法でこれを実現することができます」

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/afl-reddit-avatar-partnership/

ヨーロッパに広がるベッティング広告禁止の流れ

Getty Images

今月、ベルギーでは、2022年末までにギャンブル産業の広告活動を抑制するための新法案が提出された。

これが成立すれば、テレビ、ラジオ、SNSを含む多くの媒体での広告活動が禁止されることになる。

また、スポーツクラブのユニフォームやスタジアムの看板などを使った広告にも厳しい制限がかけられる。

新法案の背景にある問題について、ベルギーのクイッケンボーン連邦司法大臣は以下のように説明した。

「わが国でギャンブル産業が利益を拡大しているのは、すべてギャンブル依存症の人たちのおかげです」

「毎日あらゆる方面からギャンブル広告が流れ、ギャンブル依存を助長しており、依存者のなかには若者も含まれます。10万人以上がギャンブル依存症と見られる行動を見せ、その3分の1はすでに深刻な状態に陥っています」

ヨーロッパでは、昨今、ギャンブル関連の広告を制限する動きが広まっており、これがスポーツ界にも影響を及ぼしている。

たとえば、先日の投稿でも解説した通り、イギリスではギャンブル関連の広告にアスリートを起用することが禁じられた。

スペインでも、2020年、ギャンブル関連企業のロゴをユニフォームに掲出することを止めるようにサッカークラブが指示を受けている。

アメリカでスポーツベッティングが人気を拡大し、日本でも全面解禁を望む声が上がり始める中、ヨーロッパでは逆にベッティング企業が批判を集めているのは、興味深い現象である。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/belgium-betting-advertising-ban-sports-sponsorship/
https://www.sportspromedia.com/news/la-liga-betting-shirt-sponsors-2020-21-season/

エンジェルシティFC、学生アスリート2名と業務提携

Angel City FC

エンジェルシティFCは、地元の女性アスリート4名とエンドースメント契約を締結した。

その内2名は学生アスリート(UCLAの体操選手ジョーダン・チャイルズと、南カリフォルニア大学のゴルフ選手アマリ・エイブリー)で、あとの2名は車椅子バスケットボール選手のルイス・スカイとスケートボード選手のブライス・ウェットスタイン。

4選手はエンジェルシティFCのアンバサダーとして、同クラブに関するコンテンツを制作しInstagramやTikTokなどに投稿するほか、同クラブが開催する地域イベントにも参加する。

アメリカでは昨今、学生アスリートがプロスポーツチームと提携し、広報活動に参加する動きが広がりつつある。

たとえば、昨年、アトランタ・ブレーブスが地元大学の体操選手・アメフト選手と今回と同様の契約を結んでいる。

今回の契約に関して、エンジェルシティFCのジュリー・ウアマン社長は以下のようにコメントしている。

「南カリフォルニアのスポーツ界は私たちを受け入れてくれました。私たちはそのお返しとして、素晴らしい若い女性アスリートにスポットライトを当てたいと考えています。それぞれのスポーツでトップに立つ若い女性たちとの提携を通して、彼女たちはブランド・肖像権の価値を高めるために我々のプラットフォームを活用できますし、我々は彼女たちのクラブ・選手に対する応援から利益を得ることができるのです」

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/angel-city-nil-deals-ncaa-athletes-nwsl-usc-ucla-jordan-chiles-amari-avery/

世界アンチ・ドーピング機構のスポンサーシップ戦略

FILE PHOTO: A woman walks into the head office of the World Anti-Doping Agency (WADA) in Montreal, Quebec, Canada November 9, 2015. REUTERS/Christinne Muschi

世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は、ヨハネスブルクに本社を置く放送局SuperSportとスポンサーシップ契約を締結した。

WADAのアンチ・ドーピング活動(検査や研究など)には膨大な資金が必要となる。

同機構は「アンチ・ドーピング連帯基金」を通じて、スポーツ界や各国政府から寄付金を集め、それを主な活動資金としている。

しかし、2020年に行われたインタビューで、WADAのウィトルド・バンカ会長は、資金調達が同機構にとって「最も重要な問題のひとつ」であると述べ、新たな資金源として民間企業とのスポンサー契約の可能性に言及していた。今回、それが実現した形だ。

今回の契約に基づいて、SuperSportはWADAの活動に必要な資金と物資を提供していく。

その見返りとして、WADAはSuperSportに対して、同機構のウェブサイトやイベントでの広告活動の機会を提供する。

加えて、両組織は共同でアンチ・ドーピングに関する教育プログラムやテレビ広告を制作する予定だという。

SuperSportとしては、そういった広告活動を通じて、「クリーンで信頼できる組織」というイメージを確立するのが狙いである。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/wada-supersport-sponsorship-anti-doping-africa/?blocktaxonomy=sponsorship

パドレス、Motorola社とユニフォームスポンサー契約締結

San Diego Padres

サンディエゴ・パドレスは、家電・通信企業のMotorola社とユニフォームスポンサー契約を締結した。

MLBは2023年にユニフォームスポンサーシップが解禁されることが最近明らかになったが、実際の契約が発表されるのはこれが初めてとなる。

この契約に基づき、来シーズンからMotorola社のロゴがパドレスのユニフォーム袖に掲出されることになる。

加えて、Motorola社のロゴは、本拠地ペトコパーク内のさまざまな場所にも掲出される。

さらに、同社はパドレスの記念品を展示する「Padres Hall of Fame」の冠スポンサーとして、施設内に双方向性の高い展示を提供する。

報道によれば、契約は年間1000万ドル(約12.8億円)の複数年契約だという。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/san-diego-padres-motorola-jersey-patch-sponsorship-mlb/

MLB、ユニフォーム(およびヘルメット)スポンサーシップを導入へ

Justin Setterfield/Getty Images

MLBが2022年のポストシーズンからヘルメットスポンサーシップを、2023年からユニフォームスポンサーシップを解禁する予定を発表した。

MLBでは、2019年にすでにユニフォームスポンサーシップの導入が噂されていた

今回の発表では、導入の時期以外にも以下のような詳細が明らかにされた。

・ユニフォームに付けられるスポンサーロゴは4×4インチ(約10×10センチ)以内。場所は右もしくは左袖。
・使用できるスポンサーロゴは1種類のみ。
・契約は1年以上。
・球場で販売されるユニフォームにもスポンサーロゴが付けられる(レプリカユニフォームは対象外)。
・ユニフォームスポンサーは各チームが自由に企業の選定と契約交渉を行えるが、ヘルメットスポンサーはリーグレベルでの契約になる。
・アルコール、ギャンブル、メディア関連企業は対象外。

大きな成功を収めたNBAのユニフォームスポンサーシップは、契約金の平均が年間700~1000万ドルと言われているが、MLBのユニフォームスポンサー契約はそれよりもさらに大きくなると予想されている。

その理由としては、MLBの試合数がNBAのほぼ2倍であること、試合中にロゴが映される場面が多いこと、ロゴのサイズが大きいこと(NBAは2.5×2.5インチ)などが挙げられる。

参考文献:
https://www.forbes.com/sites/maurybrown/2022/04/01/mlb-releases-final-details-of-sponsor-patches-helmet-decals-possible-for-2022-postseason/?sh=2e9925cd6ead

ジャイアンツ、座席からの飲食注文サービスを開始

Getty Images

今日4月7日(日本時間8日)、MLBの2022年シーズンが開幕した。

今シーズンから、サンフランシスコ・ジャイアンツは、観客が座席から飲食を注文できる新サービスを開始する。

この新サービスはOracleのシステムを活用したもので、観客は座席から携帯アプリで注文を済ませ、準備ができたものを取りに行くことができる。

これによって、コンセッションでの待ち時間がなくなり、より試合を楽しむことができる。

ジャイアンツは、ガーリックフライ、カニサンド、地ビール、ベジタリアン・ビーガン向けのメニューなど、飲食に力を入れている球団として知られている。

新サービス導入により、これまで以上に飲食の満足度が高まり、注文量が増加し、収入増加に繋がる。これが新サービスの狙いである。

さらに、注文データをリアルタイムで分析することで、注文の傾向を把握し、その後の対応(どれくらいの商品を追加準備するべきかなど)を効率化できる。これは廃棄物の減少にも寄与するだろう。

ジャイアンツとOracleは15年以上に渡って協力関係を築いており、その分野はトレーニング、試合分析、スカウティング、災害復旧システムなど多岐に渡っている。2019年にはOracleがジャイアンツの球場命名権も獲得している。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/oracle-park-mobile-ordering-tech/

イギリス、ギャンブル広告のアスリート起用を禁止へ

Getty Images

イギリス広告慣行委員会は、ギャンブル関連企業が広告(テレビ・ネットCM、印刷出版物、看板広告など)にアスリートを起用することを禁止する方針を発表した。

同時に、スポーツチームの公式ユニフォームやスタジアムを活用した広告活動も禁止された。

イギリススポーツ界において、ギャンブル関連企業は重要なスポンサーであった。

たとえば、2021年9月時点で、プレミアリーグ20クラブのうち9クラブのユニフォームスポンサーがギャンブル企業で、下位リーグの6クラブと合わせると、その合計契約金は年間1億ポンド(約150億円)を超えていた。

今回の決定は、これらのスポンサー収入源が今後なくなる(もしくは減少する)可能性を示している。

さらに、現在イギリス政府は「Gambling Act 2005」というギャンブルに関する法律の見直しを行っており、ギャンブル関連企業によるスポーツへの投資がさらに厳しく制限される可能性がある。

興味深いのは、イギリスのサッカークラブのなかにはこの流れを歓迎する動きがあることだ。

2022年3月、イングリッシュ・フットボールリーグ(プレミアリーグの下部リーグ)に所属する複数クラブが、「ギャンブル関連企業のユニフォームスポンサーシップを禁止するべき」という内容の書簡をイギリス政府に送っている。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/uk-sports-betting-gambling-advertising-ban-cap-asa/
https://www.sportspromedia.com/news/premier-league-betting-gambling-shirt-sponsorship-ban/
https://www.sportspromedia.com/news/betting-gambling-shirt-sponsorship-ban-efl-luton-bolton-forest-green-tranmere/

NIL収益スポーツ別比較:女子バスケットボールが全体2位

Image Source: Opendorse

アメリカでは現在マーチ・マッドネスが佳境を迎えている。

女子の決勝は先ほど終了し、サウスカロライナ大が優勝を決めた。男子の決勝は明日行われる。

そんななか、女子バスケットボールに関する興味深い調査結果が報告された。

Opendorse社が2021年7月から2022年2月末までのNIL契約を追跡調査したところ、スポーツ別の収益比較で、女子バスケットボールが全体2位にランクインしたのである。

添付表にある通り、女子バスケットボールはNIL契約で発生した収益の18.5%を占めた。これは男子アメリカンフットボールに次ぐ数字である。

アメリカのカレッジスポーツでは、アメリカンフットボールとバスケットボールが二大スポーツで、バスケットボールに関してはマーチ・マッドネスがキラーコンテンツとして多くのスポンサー企業を惹きつけている。

マーチ・マッドネスというと男子バスケットボールのイメージが強いが、昨今は男子と女子をまとめた広告戦略が展開されており、女子バスケットボールへの注目度も年々増している。

また、男女平等の観点から女子学生アスリートを支援する企業も増えている。

以前、H&R Block社の事例を紹介したが、同社はその後も契約を増やしており、約20名の女子学生アスリートとエンドースメント契約を結んでいる。

なお、このOpendorse社の調査では他にも興味深い結果が報告されている。ご興味のある方は、同社HPをご覧ください。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/ncaa-womens-basketball-college-nil-endorsement-opendorse-march-madness/
https://opendorse.com/nil-insights/

アディダス、巨大NILプログラムを発足:5万人以上の学生アスリートに収益機会

Adidas

先週23日、アディダスは、同社が提携するNCAAディビジョン1の109校に所属する5万人以上の学生アスリートを対象にした新NILプログラムを発表した。

*NILとは、名前(Name)、イメージ(Image)、肖像(Likeness)の略で、現在、特にカレッジスポーツ業界で最も重要な用語の一つである。

このプログラムに参加することで、学生アスリートはアディダスの宣伝活動(SNSでの情報発信など)を行い、その効果に応じた収益を手にすることができる。

NCAAが学生アスリートのビジネス活動を解禁して以来、企業(H&R Block等)や実業家(ダン・ランバート氏等)、そしてスポーツチーム(アトランタ・ブレーブス等)が特定の選手とエンドースメント契約を結んできた。

一方で、アディダス担当者のジム・マーフィー氏によれば、同社は「個々のエンドースメント契約だけでなく、より大きなスケールで何かできないかと考え始めました」と語っている。

また同氏によれば、この取り組みは学生に金銭的な報酬を提供すること自体が目的ではなく、それによってより公平で多種多様な人が活躍できるスポーツ界をつくることが最終目標だと強調した。

たとえば、このプログラムは段階的に拡大される予定だが、最も早く参加が許されるのは人気の高い5つのカンファレンス(いわゆるPower Fiveカンファレンス)とHBCU(歴史的に黒人の多い大学)になる。

また、今年は「タイトルIX」(教育機関における男女の機会均等を定めた法律)の成立50周年にあたる年であり、アディダスはスポーツ界における男女平等を訴える種々の取り組みを展開している。

このように、アディダスは新NILプログラムを人種・男女平等に貢献する取り組みとして位置付けているのである。

参考文献:
https://www.si.com/college/2022/03/23/adidas-name-image-likeness-network