メルセデスベンツ・スタジアム、洗浄・除菌のためにドローンを導入

Mercedes-Benz Stadium

メルセデスベンツ・スタジアムは、現在、アトランタ・ファルコンズ(NFL)とアトランタ・ユナイテッドFC(MLS)の試合を開催している。

10月11日の試合からは観客の来場も再開する予定で、コロナウイルスの感染対策が課題となる。

そこでメルセデスベンツ・スタジアムはLucid Drone Technologies社と提携し、ドローンを活用した座席の洗浄・除菌を始めた。

公式発表によれば、これによって座席の洗浄・除菌にかかる時間が95%削減できるという。また、手作業では届きにくいエリアの洗浄・除菌も効率よく行える。

メルセデスベンツ・スタジアムは、他にも、600個の手指消毒剤を用意するなど、感染対策を徹底している。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/atlanta-falcons-mercedes-benz-stadium-drones-cleaning-fans-return

Google、SoFiスタジアムのスポンサーに

Source: SoFi Stadium

先週金曜日、Googleは、今年オープンしたばかりのSoFiスタジアムと同スタジアムを使用するNFLの2チーム(ロサンゼルス・ラムズとロサンゼルス・チャージャーズ)とそれぞれスポンサー契約を結んだことを発表した。

今後、SoFiスタジアムで行われる取引や消費経験に関するデータを収集・管理するためにGoogleが持つ様々な技術が活用される。

たとえば「パーソナル・コンシェルジュ」というアプリは、消費者がSoFiスタジアムで開催されるイベントを検索し、チケットを購入し、来場時に飲食を注文するために活用される。そして、そういったアプリ上の行動が全て顧客情報として回収される。

また、Googleが所有するYouTubeはラムズ、チャージャーズ、SoFiスタジアムの「オフィシャル・ビデオ・ストリーミング・スポンサー」となった。今後ラムズおよびチャージャーズの試合やその他SoFiスタジアムで開催されるイベントがストリーミングされる際にはYouTubeが活用される。

その他にも、映像技術やネット環境を整えることで、来場者が試合のリプレイや様々なカメラアングルからの映像などを携帯電話で楽しめるようにすることなどが発表された。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/google-youtube-la-rams-chargers-sofi-stadium-nfl-sponsorship

チーフス、アローヘッド・スタジアムをキャッシュレス化

Photo by David Eulitt/Getty Images

昨シーズンのNFLチャンピオン、カンザスシティ・チーフスが本拠地のアローヘッド・スタジアムをキャッシュレス化することがわかった。

チーフスは、NFLとも業務提携を結んでいるTappit社のモバイル支払い技術を導入し、スタジアム内のコンセッションやグッズの購買をすべてスマートフォンでできるようにする。

キャッシュレス化には、混雑解消や顧客データの獲得といったメリットがある。さらに、顧客とスタッフとの接触を減らすことで、コロナウイルスの感染リスクを減らす効果も期待される。

チーフス副社長のタイラー・エップ氏は「新シーズンに向けた準備をする上で、私たちは選手、スタッフ、そしてファンの健康と安全を保障します。Tappit社のシステムを用いたキャッシュレス化によって、我々は人と人との接触を最小限に抑え、ファンを安全にアローヘッド・スタジアムに迎えることができます」と語る。

Tappit社はNFLおよびチーフスの他に、プレミアリーグのマンチェスターシティやフォーミュラワンとも業務提携を結んでいる。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/kansas-city-chiefs-arrowhead-stadium-cashless-payments-tappit

空席マネジメント:SeatGeekの新サービス

アメリカでは一部スポーツイベントが再開したが、観客の入場はまだ解禁されていない。今後それが解禁された場合も、入場規制がかかることが予想される。

そこで重要になるのが、「どの席を空席にするのか」という問題である。

コロナウイルス感染のリスクを最小限に抑えつつ、観戦価値や収益を最大化するためにはどの席を開放するべきか。

この課題解決を手助けするべく、SeatGeekが新たなサービスを始めた。

チケットの二次市場を運営するSeatGeekは、各座席におけるファンの入場時間や飲食・グッズ購入履歴といったデータを何年にも渡って収集してきた。

今回、その膨大なデータを基にプラットフォームを作成。空席のパターンを変えることで、ファンの感情や購買行動にどのような影響があるかをシミュレーションしてくれる。

また、このプラットフォームは、各リーグおよび自治体が設定するソーシャルディスタンスに関する規則が反映させているため、空席のパターンがその規則を守っているかを確認することもできる。

SeatGeekのラス・デスーザ氏は「リーグ、チーム、そして地域によって規則や目的が異なります」と言う。「そのクライアントにどのような制約があって、どのような意思決定をしたいのか、それらを踏まえた上で、最適の方法を見つけることができます」

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/06/22/Facilities/SeatGeek.aspx

コロナ禍のスタジアム活用法②カナポリス・キャノンボーラーズの例

シカゴ・ホワイトソックス傘下のマイナーリーグ球団カナポリス・キャノンボーラーズも、コロナ禍にスタジアムを有効活用しているチームの一つだ。

キャノンボーラーズの本拠地「アトリアムヘルス・ボールパーク(Atrium Health Ballpark)」は、市が所有する公共施設である。したがって、試合のない日は住民に無料で開放されることになっている。

スタジアムの解放感や楽し気な雰囲気は、それ自体がアトラクションとなる。外出自粛によるストレスが溜まった状況ではなおさらだ。

実際、同スタジアムには毎週末1000人あまりの住民が訪れ、ランチを食べたり施設を見て回ったりしている。

キャノンボーラーズは、この機会を生かすために、コンセッションとチームストアを開き、飲食やグッズを販売している。

同チームによれば、来場者一人当たり約16ドルを消費していくそうだ。

キャノンボーラーズGMのマット・ミルワード氏は「この反応は我々の予想をはるかに超えています」と言う。

「我々は業務提携を結んでいるAppetize社とともに、接触の一切ないセルフサービスのコンセッションを運営しています。ファンは食べたいものを入力し、クレジットカードで決済し、注文した飲食をピックアップしています」

またミルワード氏曰く、同スタジアムは地元高校の卒業式や教会のイベントにも利用されるほか、キャノンボーラーズと地元映画館のコラボ企画で、巨大スクリーンを用いた映画鑑賞イベントも開催予定だという。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/06/08/Facilities/New-ballparks.aspx
https://www.salisburypost.com/2020/05/15/photos-kannapolis-baseball-park-opens-to-public/

コロナ禍のスタジアム活用法①テキサス・レンジャーズの例

テキサス・レンジャーズは、新スタジアム「グローブライフ・フィールド(Globe Life Field)」をオープンする予定であったが、シーズン開幕戦は先延ばしになっている。

そんな中、同スタジアムは、この時期だからこそできる企画のために活用されている。

たとえば、6月4~7日、「Concert in Your Car」というイベントが開催された。

このイベントでは、屋外の特設ステージでアーティストがコンサートを行うのだが、観客はこれを駐車した車の中から楽しむルールになっている。同スタジアムの広大な駐車場を有効活用した企画だ。

コンサートの様子は巨大スクリーンに映し出され、音声はFMラジオを通じて聞くことができる。

チケットは、車一台あたり40ドル。80ドルのVIPチケットもあり、これを購入すると最前列を確保できる。また、差額40ドルの一部はレンジャーズが運営する基金に寄付され、コロナウイルスの影響を受けた人々の救援に使われるという。

チケットは、レンジャーズがイベント開催を発表した5月15日に即日完売した。

レンジャーズのショーン・デッカー氏は「私たちは、この未曾有の事態でも、ファンを受け入れ、安全にエンターテインメントを提供したいと考えています。そのためにこの施設を有効活用でき、大変嬉しく思っています」と言う。

また、今月から来月にかけて、49校もの高校の卒業式がグローブライフ・フィールドで開催される予定である。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/06/08/Facilities/New-ballparks.aspx

コロナウイルスをきっかけにキャッシュレス化進む?

北米スポーツ界のトレンドの一つがスタジアムのキャッシュレス化である。

四大スポーツでは、2019年にメルセデスベンツ・スタジアムとトロピカーナ・フィールドが初めてキャッシュレス化に踏み切り、その後センチュリーリンク・フィールドとビビント・スマート・ホーム・アリーナの2施設が続いた。

メルセデスベンツ・スタジアムを所有するAMB Sports & Entertainment社によれば、キャッシュレス化は管理費の削減や購買促進といった効果を生んでいるという。

それらに加えて、現在議論されているのが、「キャッシュレス化によって現金のやり取りが不要になれば、人と人の接触が減り、コロナウイルスの感染リスクも下げるのでは」という点である。

今月1日、AMB Sports & Entertainment社はネット会議を開催し、キャッシュレス化に関する情報を共有した。

このネット会議には、四大リーグ、MLS、PGAツアー、NCAA、そしてNASCARから実に900人が参加したという。ここからもキャッシュレス化に対する注目度の高さがうかがえる。

AMB Sports & Entertainment社のグレッグ・ビードルズ氏は「一番のハードルは、一気に増えるカード決済を素早く処理できるシステムを構築できるかです」と言う。

また、ニューヨークやフィラデルフィア、サンフランシスコといった大都市では、あらゆるビジネスにおいて「現金を扱わない」ということが条例によって禁止されているため、現状、キャッシュレス化はできない。

今後、キャッシュレス化が浸透し、大都市に拠点をチームが本格的に導入を検討すれば、法改正を求めるロビー活動も見られるかもしれない。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/05/18/Facilities/Cashless.aspx

歴史的なスタジアムとネーミングライツ②

現在、ネーミングライツの販売を進めている歴史的なスタジアムが2つある。

一つ目はテキサス州ダラスにあるコットン・ボウル。

1930年に設立以降、「コットン・ボウル」というカレッジフットボールの試合を始め、NFLやMLS、FIFAワールドカップの試合にも使用されるなど、多くの市民から愛されてきた。

もう一つは、テネシー州メンフィスにある、リバティ・ボウル・メモリアル・スタジアム。

前回の投稿で紹介したロサンゼルス・メモリアル・コロシアムと同様、第一次・第二次世界大戦や朝鮮戦争で兵役を務めた市民の記念碑的な意味合いがある。

コットン・ボウルを所有するダラス市とリバティ・ボウル・メモリアル・スタジアムを所有するメンフィス市は、ネーミングライツの販売をスペクトラ社に業務委託した。

現在スペクトラ社は、ファンや市民の反発を抑えるような契約の形を模索している。

同社のリアム・ウェスロー氏は、「おそらく『コットン・ボウル』という名は残ると思います。その後に『presented by ○○』や『powered by ○○』という形で企業名がつくことになるかと」と言う。

「一方、リバティ・ボウルの場合は、施設名自体が変わる可能性もあります。その場合は、施設内の特定のエリアを退役軍人の方々に敬意を表すために使用するべきだと考えています」。

果たしてこれらの歴史的なスタジアムのネーミングライツ契約はどのようなものになるのか。そして市民はどのように反応するのだろうか。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/02/17/Facilities/Naming-rights.aspx

歴史的なスタジアムとネーミングライツ①

アメリカには、歴史的に重要な意味合いを持つスタジアム・アリーナがあり、それらには企業名がついていない。

しかし、ここ数年、そういったスタジアムの名称を変更する権利(ネーミングライツ)を企業に販売する動きが顕著になっている。

こうしたスタジアムの場合、一般的な認知度が高く、市民の愛着も強い。したがって、ネーミングライツの価値も高くなる。

しかし、経済的な価値だけを求めて契約を結ぶのは危険である。スタジアムに強い愛着を持つ市民の反発を招きかねないからだ。

失敗例がある。

1923年の設立以来、ロサンゼルス・メモリアル・コロシアムという名で親しまれていたスタジアムは、2017年にユナイテッド・エアラインズ・メモリアル・コロシアムと名前を変えた。

この契約によって、同スタジアムを所有する南カリフォルニア大学はユナイテッド・エアラインズから16年間で6900万ドルを受け取る権利を手に入れた。

ところが、この名称変更に反発が起こった。

同スタジアムの名称は、第一次世界大戦で犠牲になった兵士を追悼する意味があり(英語のメモリアル[memorial]には「追悼、慰霊」といった意味がある)、それを企業名に変更することは受け入れがたいというのだ。

この反発の結果、南カリフォルニア大学とユナイテッド・エアラインズの契約内容は変更され、スタジアム名は元の状態に戻った。

そして、ユナイテッド・エアラインズはスタジアム全体ではなく、選手がプレーするフィールドのネーミングライツを保有することとなった。

このように、歴史的なスタジアムのネーミングライツを販売する際には、通常よりも気を遣う必要がある。

では、具体的にはどのような契約にすればいいのか。明日は、現在進行している案件について紹介します。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/02/17/Facilities/Naming-rights.aspx

ナッシュビル市長、ナッシュビルSCの新スタジアム建設合意

先週13日、ナッシュビルのジョン・クーパー市長とナッシュビルSCのオーナーが新スタジアムの建設案に関して合意した。

新スタジアムは、サッカー専用スタジアムで、収容人数は3万人前後になる予定。「フェアグラウンズ」というエンターテインメント複合施設に隣接する形となる。

ナッシュビルSCは、今シーズンからMLSに参入するが、新スタジアムでのプレーは2022年までない。

そもそもは今シーズンに間に合うように、2017年に建設が始まったのだが、建設会社が途中で建設を投げ出したり、建設費が予定より1億ドル近く跳ね上がったり、スタジアム建設が訴訟の対象になったり、と様々なことが起こり、建設自体がストップしていた。

今回の契約で、改めて建設にゴーサインが出た形だ。

発表された契約によれば、スタジアム建設費はすべてナッシュビルSCが払い、建設後に市がリース料金を負担することになるという。

参考文献:
https://www.nashvillesc.com/post/2020/02/13/mayor-cooper-reaches-deal-nashville-sc-ownership-move-forward-stadium-demolition
https://www.tennessean.com/story/news/2019/02/18/nashvilles-fairgrounds-construction-budget-increases-meet-aggressive-schedule/2905225002/
https://www.tennessean.com/story/news/2017/11/29/mls-soccer-nashville-stadium-expansion-team-lawsuit/907120001/