テキサス大とオクラホマ大、SECに加入か②

現在テキサス大学とオクラホマ大学がBig 12からSECに移動しようとしているが、Big 12の人気校が他カンファレンスに移るのはこれが初めてではない。

基本的には、大学とカンファレンスが合意すれば所属カンファレンスを変更することは可能だ。

たとえば、2011年、ネブラスカ大学がBig Tenに、コロラド大学がPac-12にそれぞれ移動。2012年には、テキサスA&M大学とミズーリ大学がSECに移動している。

所属カンファレンスを変更するとどういった影響があるのか。

まず、公式戦のスケジュールが変わる。

たとえば、テキサス工科大学とテキサスA&M大学のアメフトチームは、1940年代からほぼ毎年公式戦を戦いライバル関係を築いてきたが、2012年にテキサスA&M大学がBig 12を抜けてからは一試合もしていない。

対戦相手が変われば、チームのイメージも変わる。

2012年にテキサスA&M大学がSECに加入した際、当時の体育局長は「SECで唯一のテキサスの大学となることに意味がある。独り立ちして、我々だけのアイデンティティを持つことがBig 12を抜けた理由だ」と語っている。

収入面にも影響がある。

各カンファレンスは独自に放映権やスポンサーシップを販売しており、そこで得た収入を所属校に分配している。人気カンファレンスへの移動は、放映権・スポンサー収入の拡大を期待できるのである。

参考文献:
https://www.wsj.com/articles/texas-and-oklahoma-college-football-realignment-11627284977
https://en.wikipedia.org/wiki/Texas_A%26M%E2%80%93Texas_Tech_football_rivalry

テキサス大とオクラホマ大、SEC加入を交渉中①

先週末、カレッジスポーツ界にとって衝撃的なニュースが飛び込んできた。

「テキサス大学とオクラホマ大学がBig 12を抜けてSECに加入するために動いている」というニュースである。

アメリカのカレッジスポーツに詳しくない方にとってはわかりにくい点も多いニュースかもしれないので、数回に渡って解説していこうと思う。

まず、アメリカの各大学スポーツチームはNCAA、NAIA、NJCAAといった統括団体に所属している。なかでもNCAAはパフォーマンスのレベルもビジネス規模もトップである。

そのNCAAに所属する大学は、さらに競技レベルやスポーツに割り当てられる予算規模に応じて「ディビジョン1」、「ディビジョン2」、「ディビジョン3」の3段階に分かれる。

そして各ディビジョンに複数の「カンファレンス」がある。

たとえば、我がテキサス工科大学は、NCAAディビジョン1のBig 12カンファレンスに所属している。

このBig 12を含む5つの人気カンファレンス(ACC、Big Ten、Big 12、Pac-12、SEC)をまとめて「Power Fiveカンファレンス」と呼ぶ。

今回大きな話題を呼んでいるのは、Big 12の名門校であるテキサス大とオクラホマ大がSECに移ろうとしているというニュースである。

誤解を恐れず例えれば、ソフトバンク・ホークスと西武ライオンズがセ・リーグに入ろうと交渉しているようなイメージである。

そもそもそのような移動は可能なのか、どのような動機があるのか、そして今後Big 12はどうなっていくのか。

そういった問題は次回以降説明していきます。

参考文献:
https://www.espn.com/college-football/story/_/id/31868545/source-oklahoma-sooners-texas-longhorns-verge-making-sec-move

NBAファイナル、低調なテレビ視聴率

Photo Credit: Mark J. Rebilas/Associated Press

今シーズンのNBAは、ミルウォーキー・バックスがフェニックス・サンズを下し、1971年以来2度目のNBAチャンピオンに輝いた。

7月20日に行われた第6戦はABCが中継を担当し、その平均視聴者数は1252万人であった。

これはコロナ禍の影響を受けた昨シーズンに比べると51%増であったが、1998年以降に行われたNBAファイナル最終戦のなかでは下から4番目の数字であった。

今年はNBAファイナルを通してテレビ視聴率は低調であった。

全6戦の平均視聴者数は998万人。これはコロナ禍以前で直近の2019年と比較すると35%減である。

背景には、コードカッティングやスポーツ中継方法の多様化などもあるが、一部ではNBAの選手や関係者が示す政治的な言動に辟易し観戦を止めた層が一定数いたと指摘する声もある。

この点はさらなる検証が必要だが、もし真実であれば、NBAだけでなく社会問題への関与を強める北米スポーツリーグにとって考えさせられる事例となるだろう。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/nba-finals-game-six-tv-ratings-bucks-suns-2021-abc
https://foxsportsradio.iheart.com/content/2021-07-10-the-real-reason-why-nba-finals-ratings-are-tanking/

アストンマーティン、TikTokと業務提携

Photo Source: Aston Martin

F1のアストンマーティン・レーシングチームは、TikTokとコンテンツ制作に関する業務提携を締結した。

この契約に基づき、アストンマーティンは新たにTikTokアカウントを立ち上げ、TikTok社が抱えるクリエイターやアプリ利用者と協力してコンテンツ制作に取り組む。

また、TikTokは様々なハッシュタグを用いたキャンペーンも展開していく。

たとえば、「#DayInTheLifeOf」ではアストンマーティンがドライバーやエンジニア、シェフなどの舞台裏を紹介し、「#DidYouKnow」ではF1に関する知識を提供する。

アストンマーティンのマーケティング担当者であるロブ・ブルーム氏は、以下のように語っている。

「F1のファンは、応援するチームやドライバーに関するユニークなストーリーを自ら作ることに長けています。私たちは、そうしたファンの貢献をより拡大していくためなら大きな投資も厭いません」

「このキャンペーンの根底にあるのは『共創の精神』です。それぞれのファンが持っているものを互いに持ち寄って、このエキサイティングな新時代を共に築いていこう。そう呼びかけているのです」

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/f1-aston-martin-tiktok-content-2021

ミシガン大学、同校アメフト選手と提携し新グッズ販売

Photo Credit: RACHEL SCHRAUBEN

今月17日、ミシガン大学体育局の公式グッズストア「The M Den」は、同校のアメフト選手と提携し、彼らの名前と背番号を入れたカスタムユニフォームを販売することを発表した。

以前までのNCAA規則では、現役選手の名前が入ったユニフォームを販売することは禁止されていたが、今月発表された新NIL規則によってそれも可能になった。

ここで注意したいのは、今回の契約が「カスタムユニフォーム」に限られているという点だ。

現時点では、ミシガン大学は、同校アメフトチームが自ら商品に選手の名前や背番号を入れて販売することを認めていない。

たとえば、A選手のファンが彼の名前が入ったユニフォームを買おうと公式ストアに行っても、そのような商品は店頭には並んでいない。

A選手のユニフォームを購入するためには、公式ストアのウェブサイトにアクセスし、そこにある選手リストのなかからA選手を選択する。これによってそのユニフォームは名目上「カスタムユニフォーム」となる。

これが今回認められた選手名入りユニフォームの購入方法だ。

かなり抜け道的な手法ではあるが、売り上げの一部は各選手に還元されることになっている。

マージンは全選手一律。選手への支払いは四半期ごとになる。

この契約には、現時点でおよそ60人の選手が合意しており、その人数は今後さらに増えていくと見られる。

参考文献:
https://www.espn.com/college-football/story/_/id/31834394/michigan-athletics-official-retail-store-partners-players-sell-jerseys-names-back

Apple、「Sunday Ticket」の放映権を巡りNFLと交渉中

Appleが「Sunday Ticket」の放映権獲得に動いていることが明らかになった。

Sunday Ticketとは日曜日に放送されるNFL中継で、「Out-of-market」と呼ばれる、地域外に住む人々を対象にした番組である。なお、放映権はDirecTVが独占的に保有している。

たとえば、ニューヨークに住むダラス・カウボーイズのファンは、ダラスに住む地元ファン向けの試合中継は観戦できないが、DirecTVと契約することで同じ試合の観戦が可能になる。

NFLとDirecTVの放映権契約は2022年に失効する予定で、現在NFLは2022年以降の放映権交渉を行っている

AppleとNFLの交渉は未だ初期段階だが、仮にAppleがSunday Ticketの放映権を獲得すれば同社のストリーミングサービス「Apple TV+」で放映されることになりそうだ。

一部報道によれば、Apple以外にもAmazonやESPNが放映権の獲得に興味を示しているという。

またNFLは、Sunday Ticketの放映権を非独占的にし、複数のメディアと契約を結ぶことも検討していると伝えられている。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/apple-tv-plus-nfl-sunday-ticket-rights-streaming-espn-2022

Rugby Europe、ラグビー新興国を対象としたクラブ大会を創設

Photo Source: Rugby Europe

Rugby EuropeとWorld Rugbyは、ヨーロッパのラグビー新興国を対象とした初のクラブ大会「ラグビー・ヨーロッパ・スーパー・カップ(Rugby Europe Super Cup)」を開催する。

今年9月に始まる同大会には、以下の8クラブが参加する。

【イースタン・カンファレンス】
・ブラック・ライオンズ(ジョージア)
・テルアビブ・ヒート(イスラエル)
・エニセイSTM(ロシア)
・ロコモティフ・ペンザ(ロシア)

【ウエスタン・カンファレンス】
・ブリュッセル・デビルズ(ベルギー)
・デルタ(オランダ)
・ルシタノス(ポルトガル)
・カスティーリャ・イ・レオン・イベリア(スペイン)

第一ステージ(9~12月)では、各チームがホーム&アウェイ形式で対戦し、各カンファレンスの上位2チームが準決勝(4月)、決勝(5月)に臨む。

新大会創設の背景についてWorld Rugbyのビル・ボーモント会長は「ラグビーに関して大きな関心と可能性を秘めたヨーロッパの国々にとって、この大会はとても大きな成長の機会となるでしょう」と説明した。

また同氏は「重要なことは、この大会が参加国の国内試合と国際試合の格差を埋めるということです。そしてこれは、『国際試合の全体的な競争力を高めたい』という我々の願いを反映しています」とも述べた。

なお、大会の放映権やスポンサーシップの営業は主催者のRugby Europeが担当する。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/rugby-europe-super-cup-new-club-competition-emerging-unions

マイアミ大学アメフト選手にエンドースメント契約のオファー

Photo Source: CaneSport.com

今月6日、総合格闘技ジム「アメリカン・トップ・チーム(ATT)」のオーナーであるダン・ランバート氏は、マイアミ大学アメリカンフットボール部の中心選手(計90名)にエンドースメント契約の提案をした。

ATTは堀口恭司選手を含め、多くのトップファイターを輩出した名門ジム。ランバート氏はマイアミ大学の大ファンとしても知られている。

この契約が成立すれば、各選手はSNSなどを通じて同ジムを宣伝し、月々500ドルを受け取ることができる。

学生アスリートのエンドースメント契約は、先々週にNCAAが解禁を発表したばかり。早速大きな契約の話が浮上し、話題を呼んでいる。

この契約を提案した理由についてランバート氏は「学生の手助けをしたいのです。彼らの努力に報いたいし、よりよいチームになってもらいたい」と説明した。

また同氏は「NILに関する新たな規則は、企業やファンが選手やチームに直接影響を与えることができる素晴らしい機会です」とコメント。

ランバート氏は当初、何人かの選手とのみ契約を結ぶ予定だったが、より大きな役割を果たすために多くの選手と契約することを決めたという。

参考文献:
https://www.espn.com/college-football/story/_/id/31771563/dan-lambert-plans-500-month-endorsement-deal-every-miami-hurricanes-football-player-scholarship
https://www.cbssports.com/college-football/news/why-college-football-playoff-expansion-is-a-complicated-task-with-the-potential-for-significant-fallout/

トレイルブレイザーズ、仮想通貨企業とユニフォームスポンサー契約

Photo Source: StormX

今月1日、ポートランド・トレイルブレイザーズは、StormX社とのユニフォームスポンサー契約を発表した。

シアトルに拠点を置くStormXは、仮想通貨関連のビジネスを展開している。

たとえば、同社が提供するアプリでは、与えられた作業をこなしたり、特定の店舗で買い物をしたりすることで仮想通貨を稼ぐことができる。

StormXがスポーツチームとスポンサー契約を結ぶのはこれが初めて、そして仮想通貨企業がNBAチームのユニフォームスポンサーになるのもこれが初めてだ。

今回の契約の背景には、北米スポーツ界におけるデジタル資産(NFT)への関心の高まりがある。

たとえば、NBAは昨年10月「Top Shot」というNFT事業を立ち上げ、NBA選手の画像やハイライト映像といったNFTを販売している。

Photo Source: fantoken.news

また、今年4月には、ゴールデンステート・ウォーリアーズが独自のNFTを発売しており、当のトレイルブレイザーズも、今月中旬に同様の事業を開始する予定だ。

StormXはNFTの基盤であるブロックチェーン技術を専門としており、トレイルブレイザーズはStormXとの関係を築いていくなかで、NFT事業の発展や新たなビジネス機会の創造を期待していると考えられる。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/portland-trail-blazers-sign-up-stormx-for-nbas-first-crypto-jersey-patch-sp

マーキュリー、「女子スポーツチーム史上最大級」のスポンサー契約

Photo Source: igamingbrazil.com

WNBAのフェニックス・マーキュリーは、Bally’s Corporationと15年間のスポンサー契約を締結した。

一部報道によれば契約金は推定6600万ドル(約73億円)で、これが事実であれば、女子スポーツチームが結んだスポンサー契約のなかでも史上最大級の契約金である。

Bally’s Corporationはスポーツ賭博を運営する企業で、全米10州で14のカジノを所有・運営している。

同社はNBA、MLB、NHLなどとも業務提携を結んでいるが、女子プロスポーツチームと契約を結ぶのは今回が初めてとなる。

今回の契約に基づき、Bally’s Corporationは、アリゾナ州内でオンライン・モバイルのスポーツ賭博サービスを運営するとともに、マーキュリーの本拠地近くに店を構え、マーキュリーの試合に関連したビジネスを推進する予定だ。

マーキュリーのジェイソン・ロウリー社長は「このような画期的なパートナーシップは、女性スポーツを取り巻く勢いを加速させ、マーキュリーにとってより大きなプラットフォームを構築し、そして女性スポーツにおいて前例のない規模でファンを惹きつけると強く信じています」とコメントした。

参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/phoenix-mercury-ballys-sports-betting-sponsorship-wnba