
2021年6月、NHLとその20チームは、保険会社5社を相手取り訴訟を起こした。
原告は、保険会社がコロナ禍によって生じた損害(10億ドル以上)の弁済を拒否しており、これが契約違反にあたると主張している。
たとえば、Factory Mutual社との契約には「伝染病がアリーナ内の空気や表面を物理的に変化させ、本来の用途に適さない状態にした場合」が補償の対象として明記されているという。
他にも「伝染病に関する損失」に対する特別な補償がNHLとの契約には含まれているがその支払いがない。これがNHL側の主張だ。
2021年11月、Factory Mutual側は「補償の対象となるのは、リーグ・チームの所有物に対する物理的損害である」と述べた上で、NHLが請求している損害は契約の範囲を超えており、訴えは棄却されるべきだと主張した。
2021年12月、NHL側は更なる反論を展開。
リーグ・チームの所有物が物理的損失を受けたかどうかに拘わらず、政府命令によってアリーナへのアクセスが制限された結果失われた収益(チケット収入等)は補償されるべきだと主張した。
この裁判は現在も続いており、最終的な判決に注目が集まっている。なお、同様の訴訟はMLBやNBAでも起こっている。
参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/nhl-insurers-lawsuit-factory-mutual-covid-19-losses/