
現在MLSは、3つのクラブが同時に売却交渉を行っている。
まず、以前解説した通り、レアル・ソルトレイクは前オーナーの問題発言が発端となり「クラブを先に進めていく上で最善の手段」という名目で売却が発表された。
オーランド・シティSCは、現オーナーがそもそも投資目的でクラブを所有していたという背景がある。2015年に7000万ドルで手に入れたクラブは、現在3億ドル近い価値があると算出されている。
ヒューストン・ダイナモは、NBAのスター選手ジェームズ・ハーデン氏が昨年オーナーグループに加わったばかりだが、筆頭オーナーのブレナー氏が所有権の売却を検討していることが明らかになった。
3クラブが売却に至った経緯は異なるが、今が売却のいいタイミングであることは共通している。
たとえば、MLSは2022年に新しい放映権契約を結ぶ。業界のトレンドから予測すると既存の契約よりも大きな契約になると考えられる。
2026年には、北米3か国共催のFIFAワールドカップが開催される。これによってアメリカ国内のサッカー人気が高まる可能性がある。
拡大するMLS人気とこれらの将来性を合わせると、MLSクラブの価値が今後さらに上がることも十分に考えられる。したがって、今売却を持ち掛ければ買収に乗り出す資産家が多く存在するのである。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/10/19/Leagues-and-Governing-Bodies/MLS.aspx
https://www.forbes.com/sites/chrissmith/2019/11/04/major-league-soccers-most-valuable-teams-2019-atlanta-stays-on-top-as-expansion-fees-sale-prices-surge/#77fb06a151b5