先週、複数の民主党議員が学生アスリートに関する連邦法を作成していることがわかった。
この法案は「College Athletes Bill of Rights(大学アスリートの権利に関する法律案)」と呼ばれ、学生アスリートが「公平かつ公正な補償」を受け取れるようにすることを目的としている。
スポーツ関係のケガや病気に対する医療保険や、自由に転校する権利(現行の規則では、別の大学に移ると一定期間公式戦に出場できないことがある)、そして自らの肖像権を活用して(スポンサー契約やグッズ販売など)収益を上げる権利などが「公平かつ公正な補償」に含まれる。
肖像権を用いたビジネス権に関しては、すでにカリフォルニア州やフロリダ州など複数の州がそれぞれ州法を成立させることでこれを認めているが、今回作成されているのは連邦法である。つまり、大学がある州に拘わらず、全国の学生アスリートにこの権利が保障される可能性があるということである。
さらに、この法案には、大学スポーツの運営組織(NCAA、カンファレンス、体育局など)と学生アスリートとの間で「revenue-sharing(収入分配)」を行うという内容も含まれるという。
これは重大な内容である。
ここで言う「収入分配」が具体的に何を指すのかは現時点では不明瞭だが、大学が学生に給与を支払うことを意味する可能性もある。
そうなれば、学生アスリートに与えられる報酬は飛躍的に伸びるが、タイトルナインとの兼ね合いなど複雑な問題も発生する。
なお、法案の審議は来年初めに行われる見通しである。現時点では、共和党議員からの支持は得られておらず、この法案が成立しない可能性も大きいと言う。
参考文献:
https://www.sportspromedia.com/news/ncaa-college-athlete-bill-commercial-rights
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