現在、NFLとNFL選手会は、労働協約に関する交渉の真っ最中である。
NFLオーナーがまとめた案がすでに選手側に渡っており、来週の木曜日までに選手が投票をする段取りになっている。投票者の半数以上が合意すれば、新協約成立となる。
しかし、ESPNの報道によれば、複数のオーナーが今回は不成立になることを望んでいるという。
その理由と言うのが「公式戦の試合数を18試合に増やしたいから」というものらしい(現在の公式戦数は16)。
オーナーからすれば、試合数を増やすことでビジネス機会を増やすことができる。しかしその分選手の負担は増える。
アメリカンフットボールは一試合あたりの身体的負担が大きなスポーツであり、2試合の増加が大きな違いを生む。
報道によれば、複数のオーナーが「選手に気を遣い過ぎた」「もう少し収益のことを考えた案にしてもよかった」と後悔しているという。
今回不成立となれば、再びオーナーが集まり、協約内容を変更することになる。その際に、「公式戦18試合」を盛り込むことも可能である。
逆に、新協約が成立すれば、2030年まで「公式戦18試合」は実現しない。
昨年7月、NFL選手会のデュモーリス・スミス氏は「選手のことを考えれば、18試合はあり得ないですね。」とコメントしている。
とはいえ、この件だけが選手の投票行動に影響を及ぼすわけではない。労働協約には、給与や登録選手数、レベニューシェアの割合など重要な内容が多い。
果たして選手はどのような決断を下すのか、来週木曜日の投票結果に注目である。