アメリカ各州でスポーツ賭博が合法化されていくなかで、それを好意的に見る関係者は多い。
その理由はいくつかあるが、そのうちの一つは「お金を賭ければスポーツ観戦を楽しむ人が増えるから」というものである。
では、実際のところ、スポーツ賭博が解禁された州において、スポーツ中継の視聴率は上がったのだろうか。
ニールセン・メディア・リサーチが実施した調査によれば、そのような影響はまだ出ていないという。
影響が最も顕著に表れると考えられていたペンシルベニア州の2大都市フィラデルフィアとピッツバーグでは、NFL中継の視聴率がそれぞれ前年比1%アップと3%ダウンだった。
Fox Betのロビン・チャブラ氏は「今スポーツ賭博をしている人は、そもそもスポーツ観戦をしていた人たちですよね」と言う。
つまり、スポーツ賭博自体がまだ世に浸透していないため、「スポーツ好きがスポーツ賭博をするようになる」ということはあっても「スポーツ賭博をしたいからスポーツを見るようになる」ということはまだあまりないということだ。
「今後もっとスポーツ賭博が浸透していけば、もっと一般の人が賭けをするようになり、そういう人がスポーツをより見るようになるでしょう。今はまだそうなっていないだけです」とチャブラ氏は説明する。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2020/01/27/Gambling/NFL.aspx