Dr. McLeodインタビュー⑨ラグビーとアマチュアリズム

Q. ラグビーがプロ化を拒んだ文化的背景とは?

A. ラグビーが生まれたイギリスでは、アマチュア法が非常に重要視されてきました。

アマチュア法の目的は、スポーツを通じたお金儲けを禁ずること。

この内容から、アマチュア法がスポーツのクリーンさを保っているかのように解釈されることがありますが、実情は少々異なります。

スポーツを通じたお金儲けができないということは、言い換えれば、お金に困らない上級階級だけがスポーツに興じることができるということ。

つまり、アマチュア法には「労働階級に門戸を閉ざす」という役割があったのです。

これが、アメリカにおけるアマチュア法となると少し性質が変わるのですが、それは話が逸れてしまうので、置いておきましょう。

Q. 非常に興味深いですね。

A. 私たちが今「ラグビー」と呼んでいるのは、正確には「ラグビー・ユニオン」というスポーツです。

もともと「ラグビー・ユニオン」は、ラグビーのルール等を決定する統括団体の名前です。

かつては、イギリス全土のクラブがラグビー・ユニオンに所属していたのですが、労働階級の多いイギリス北部のクラブはアマチュアリズムに反対し、プロ化を進めました。

北部のクラブが選手に給与を払い始めたため、南部のクラブが北部クラブをリーグから追放。追放された北部クラブが「ラグビー・リーグ」という新リーグを始めました。

このラグビー・リーグのルールは、ラグビー・ユニオンのそれとは異なります。そのため、今日、ラグビー・ユニオンのルールに則ったゲームを「ラグビー・ユニオン」、ラグビー・リーグのルールを用いるゲームを「ラグビー・リーグ」と呼ぶのです。

世界的に見れば、競技人口や人気はラグビー・ユニオンが圧倒的ですが、オーストラリアやウェールズなどではラグビー・リーグも人気です。

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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