2016年のリオオリンピックから、Rule 40の内容が一部変わり、アスリートにより大きな自由が与えられた。
最も大きな変更は、大会期間中でも企業の広告に出演することが許可されたことだ。
たとえば、錦織圭選手は日清食品とエンドースメント契約を結んでいるので、オリンピック開催中にカップヌードルのCMに出演することができる(以前は禁止されていた)。
実際、アンダーアーマーは体操アメリカ代表選手を起用したCMをリオオリンピック開催中に放送した。
しかし、これらの広告には、「オリンピックと関連のある表現は使ってはいけない」という但し書きもついた。たとえば、「オリンピック」「リオ」「メダル」「金・銀・銅」といった言葉の使用は禁止された。
また、企業は事前に各国のオリンピック委員会(日本の場合はJOC)に広告の内容を伝え、許可をもらうことが義務付けられた。
アスリートによるSNSの使用に関しては、引き続き、企業の広告ととれるような投稿をすることは禁止された。
しかし、ここにはグレーゾーンが存在する。
たとえば、寝具メーカーのCMに出演するアスリートが「今日もよく眠れました!金メダル獲ってきます!」とツイートすれば、その寝具メーカーとオリンピックの関連性を消費者の頭のなかに作り出すことができてしまう。
このように、Rule 40の改定によって、アスリートがより積極的に、エンドースメントの価値向上に貢献することができるようになった。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2015/05/18/Opinion/Grady-McKelvey.aspx
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