Rule 40とは何か?①

近年のオリンピックビジネスを語る際に外せないキーワードが、オリンピック憲章第40条、通称「Rule 40」である。

Rule 40は、オリンピックに参加するアスリートが大会期間中に企業の宣伝活動をすることを禁止している。

オリンピックのオフィシャルスポンサーは例外的にこのルールが適用されないため、大会期間中もアスリートを起用したCMを流すことができるが、他の企業はそれができない。Rule 40は、オフィシャルスポンサーの権利を保護してきたのだ。

ところが、SNSの普及によって、このルールの限界が浮き彫りになった。

今日、アスリートはSNSを使って多くの人々と直接コミュニケーションをとっている。

アスリートがSNSに投稿するコメントのなかには、「ゲータレードさんいつもお世話になってます!」「ヨネックスの最新ラケット軽くて使いやすい!」というような企業の宣伝ととれるものもある。そして、Rule 40はこういった投稿も宣伝活動と見なしてしまう。

たとえ宣伝の意図がなくとも、「この靴のおかげで金メダル獲れました!」というコメントを写真付きで投稿をしてしまうと、Rule 40に抵触することになる。

図らずも、Rule 40はアスリートのSNS上での言論の自由を制限してしまったのである。

これに対して当時ロンドンオリンピックに参加していた複数のアスリートが抗議運動を展開。2015年にIOCは、Rule 40の改定を決定した。

参考文献:
https://www.nytimes.com/2012/07/31/sports/olympics/athletes-at-olympics-protest-sponsorship-rule-on-twitter.html

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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