先週「ロイヤルズが売却検討 価格は約1100億円以上」というニュースがヤフーニュース等で報じられました。
この時点ではまだ「売却検討」という報道でしたが、その後、売却合意が正式に発表されています。
フォロワーの方から「なぜ球団の価値がそこまで上がったのか。その背景について解説してほしい」とのお問い合わせがあったので、今週はこの件について詳しく解説していこうと思います。今日はまずその概要を整理します。
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先週金曜日、カンザスシティ・ロイヤルズのオーナーDavid Glass氏は、地元カンザスシティの実業家John Sherman氏にロイヤルズを売却することを発表した。
Walmartの経営で財をなしたGlass氏は、2000年に9600万ドルでロイヤルズを買収した。それ以来、2014年のリーグ優勝、2015年のワールドシリーズ制覇といった輝かしい記録を残した一方で、100敗したシーズンも少なくなく、全体で見ると負け越しのシーズンのほうが多い。近年は健康状態が思わしくなく、84歳となる今年はロイヤルズを売却することが喫緊の課題となっていた。
新オーナーとなるSherman氏は64歳のビジネスマン。InergyとLPG Services Groupといったエネルギー関係の会社を立ち上げ、財を築いた。
現在は、どちらの会社も売却しているが、カンザスシティのビジネス界で影響力を持つ実業家として知られる。ちなみに、現在は、農業やバイオテクノロジー関係のビジネスを試しているようだ。
ロイヤルズ買収のためにSherman氏が支払う額は明らかにされていないが、おそらく10億ドルほどになるだろうと報道されている。
決して強豪とは言えないチームの価値が、なぜ19年間で10倍にまでなったのか。「社会的価値」「経済的価値」「ビジネス機会」「税金対策」といった観点から解説していきます。
参考文献:
https://www.royalsreview.com/2019/8/30/20840934/royals-to-be-sold-to-john-sherman-for-1-billion-according-to-report
https://fox4kc.com/2019/08/30/royals-confirm-david-glass-has-sold-team-to-businessman-john-sherman-co-investors/
https://www.mlb.com/news/glass-family-agrees-to-sale-of-royals