ここまで紹介してきたように、MLB、NBA、NFLでサブスクリプション・チケットが取り入れられている。
そんななかNHLは、四大リーグのなかでは唯一、サブスクリプション・チケットを導入していない。
NHLはMLBよりも試合数が少なく、本拠地の座席数も、NHL(2万人弱)は、NFL(7万前後)やMLB(4万人前後)より数万人少ない。
加えて、NHLはここのところ観客動員が好調で、昨シーズンは、31チーム中26チームが年間を通して90%以上の動員率を記録した。
したがって、サブスクリプション・チケット用の座席が限られているのである。
Turnkey Sports Pollがプロ・カレッジスポーツ業界の経営幹部2000人を対象に行ったアンケート調査によれば、NHLは北米メジャーリーグのなかでもサブスクリプション・チケットが浸透する可能性が最も低いリーグと捉えられている。

逆に最も可能性が高いと見られているのがMLS。四大リーグに比べ、観客動員に苦戦しているクラブが多く、また、若年層のファンも多い。サブスクリプション・チケットのニーズが高いと見られる。
MLSではNYCFCとReal Salt Lakeの2クラブがサブスクリプション・チケットを試しているが、販売対象は大学生に限っている。今後より本格的な形でサブスクリプション・チケットが導入されるか、注目である。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/06/17/In-Depth/Tickets.aspx