サブスクリプション・チケット④NFLの事例

MLBが他リーグに先駆けてサブスクリプション・チケットを取り入れた理由の一つが試合数の多さにある。

リーグ別レギュラーシーズン試合数
MLB: 162試合 NBA: 82試合 NHL: 82試合 NFL: 16試合

試合数が多ければ多いほど「好きなときに好きなだけ」の価値は上がる。逆に試合数の少ないNFLは「好きなだけ」といっても、見られるホームゲームは10試合にも満たない。

ところが、興味深いことに、NFLでもサブスクリプション・チケットを取り入れるチームが現れている。

ロサンゼルス・ラムズは昨シーズンから「Rams Gameday Pass」というサブスクリプション・チケットを販売している。

価格は年間250ドルで、ホームゲーム9試合(レギュラーシーズン7試合+ポストシーズン2試合)が見放題になる。座席は試合開始24時間前に割り当てられる。

2018年シーズンは700枚のRams Gameday Passが売れ、その購入者の66%は2019年シーズンのシーズンチケットを購入したという。

ラムズのDan August氏によれば、これこそ同チームがサブスクリプション・チケットを導入した一番の目的だという。

August氏曰く、Rams Gameday Passは、全ホームゲームが観戦できるが、それ以上の特典はつかない、言わばシーズンチケットのお試し版。

シーズンチケット購入には大きな金額が必要になるとともに「せっかく買ったのだから見に行かないともったいない」という心理的プレッシャーも生まれる。

サブスクリプション・チケットは、そういった金銭的・心理的なコミットメントがなく、より気軽に試すことができる。

そして、その経験が「入り口」となり、よりスムーズにシーズンチケット購入につなげることができる。それがNFLにおけるサブスクリプション・チケットの役割なのである。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/06/17/In-Depth/Tickets.aspx

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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