MLBがユニフォームスポンサーシップを導入した場合、どれほどの追加収入が望めるのだろうか。
NBAの場合、ユニフォームスポンサーシップの料金は、平均で年間700万ドル。最も大きな契約は、ゴールデンステート・ウォーリアーズが楽天と結んだ契約で、年間2000万ドルだ。
ユニフォームスポンサーシップの価値を調査してきたVan Wagner Sports & EntertainmentのKyle Folts氏によれば、MLBのほうがNBAよりも大きな契約を望めるという。
その根拠としては
① NBA(82試合)よりもMLB(162試合)のほうが試合数が多いこと
② 野球の試合のほうが静止画が多く、スポンサーのロゴを見せられる時間が長いこと
などが挙げられる。
一方で、Folts氏は試合数が2倍だから契約金も2倍とはならない、とも指摘する。
ある調査によれば、NBAの場合、ユニフォームスポンサーシップの価値の75%はSNS等でシェアされるコンテンツに依るものだという。
言い換えれば、テレビの露出がスポンサーシップの価値に与えている影響は25%以下ということになる。
したがって、テレビ以外のメディアでの露出、そして露出以外の価値を提示することが、MLBチームがスポンサーシップ営業をするうえで重要になるだろう。
また、ユニフォームスポンサーシップ導入の可否とともに今後議論されると考えられるのが、禁止されるスポンサーシップのカテゴリーである。
NBAの場合、アルコール飲料会社、賭博業者、タバコ会社、政治的な広告、Nikeの競合などがスポンサーになることは禁止されている。MLBでも同様の業種が禁止対象になる可能性は大いにある。
また、NBAではまだ実現していないが、ファンが購入するレプリカユニフォームにもスポンサーロゴをつけるかどうかも重要なポイントとなる。
この件に関しては、また進捗があり次第お伝えします。
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