2019年6月、チケットの二次市場業者StubHubは、一部の優良顧客を対象にしたロイヤリティプログラム「StubHub Beyond」を創設した。
新プログラムの内容は、マスターズやUS Open、MLBといったスポーツイベントにVIPとして招待し、貴重な体験を提供するというもの。
StubHub Beyondの対象者は、これまでに10,000ドル以上をStubHubのサービスに使ってきた顧客。将来的には、顧客の貢献度に基づいて、より詳細なカテゴリーをつくることも検討している。
また、当面はアメリカ在住に限定するが、ゆくゆくは全世界に広げる予定であるという。
StubHubは、2011年から2016年までFan Rewardsというポイント制のロイヤリティプログラムを運営していたが、今回新設されたプログラムは、最も優良な顧客のみを対象にしている点で以前のプログラムとは異なる。
お気に入りのチームや選手のあるスポーツファンはたくさんいるが、「お気に入りのチケット二次市場業者」を持つスポーツファンは限られている。
スポーツ観戦で得られた感動や忘れられない体験は、ファンとチームの心理的なつながりを強くするが、それが消費者とチケット二次市場業者との間に心理的つながりを生むことは珍しい。
StubHub Beyondでは、StubHubが主体的に貴重な経験を提供することで、従来は生まれにくかった心理的なつながりを顧客との間に築くことが期待される。
新プログラム創設に際して、StubHubのOliver Ropars氏は「この業界は非常に競争が激しく、競合はたくさんいます。そのなかで我々は、顧客にとって意味のある存在でありたいのです」と語った。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/06/24/Marketing-and-Sponsorship/StubHub.aspx