Dr. Sandersonインタビュー④ ソーシャルメディアとチケットセールス

Q. チケットセールスに結びつくようなソーシャルメディアの使い方はありますか?

A. チケットセールスだけにフォーカスしたキャンペーンとなると難しいですね。ソーシャルメディア戦略を立てる際には、そういった特定の結果を直接的に生み出そうとするのではなく、「売り上げは結果としてついてくるもの」と考えたほうがいいでしょう。

では、ソーシャルメディアを使う際には何を念頭に置くべきか。

多くのスポーツチームは、ソーシャルメディアが持つ「ストーリー・テリング機能(story telling function)」に注目しています。

スポーツの現場は、様々な物語で溢れています。

挫折を味わった選手が成長していく物語、個性の強い選手たちをまとめ上げる監督の物語、重病を患ったファンがチームを応援し続ける物語。

こういった、他のメディアが提供できないような興味深い物語を、スポーツチームはソーシャルメディアを通じて提供することができます。

そして物語に触れた人々は、その物語に登場する選手・監督・ファンに感情移入し、その結果、チームとの間に心理的・感情的なつながりを形成するのです。

これがソーシャルメディアのユニークな機能です。

先ほど、多くのスポーツチームがマーケティング的な目的でソーシャルメディアを使っていると言いましたが、それは「そこまで見通して使っている」という意味で、直接的に収益を上げようとしているわけではありません。

結局のところ、ソーシャルメディアは関係を築くツールなのです。

「買ってください!」「見に来てください!」と直接的に訴えかける手法は今の消費者には通じません。

良好な関係性を構築し、心理的なつながりを強化し、その結果として「自然に」チケットを買うようになる。

言い換えれば、「買ってください」とお願いしなくても買ってもらえるような関係づくり、それをソーシャルメディア戦略の目標に据えることが重要です。

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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