プレミアリーグとスポーツ賭博

2019年5月、ロンドンに本社を置くGenius Sports Groupはプレミアリーグの公式試合データを世界中のブックメーカー(賭け屋)に流通させる独占契約を結んだ。

今後、プレミアリーグの公式試合データが必要なブックメーカーはGenius Sports Groupから購入することになる。

プレミアリーグは、世界中で最も多くの人が賭けをするスポーツコンテンツで、たった一試合に計2億ドルが賭けられたというデータもある。

特に、試合開始前ではなく、試合中に賭けを行う「イン・プレイ・ベッティング(In-play betting)」は非常に人気で、イギリスのスポーツ賭博の収益の70%を占める。それだけ多くの人が試合を見ながら賭けを楽しんでいるということだ。

イン・プレイ・ベッティングの場合、選手のコンディションやピッチ状態など、試合開始前にはわからなかった様々なデータが得られるため、ブックメーカーはそういったデータに基づいて、試合と同時進行でオッズを変更していくことになる。

プレミアリーグの場合、Football DataCoという企業が試合中にスタジアム内でデータを収集している。収集されたデータはGenius Sports Groupに共有され、そして世界中のブックメーカーに供給される。

一方、Genius Sports Groupが供給する公式データを使わなくても、オッズを決定することは可能である。

つい最近までスポーツ賭博が違法であったアメリカの場合、イン・プレイ・ベッティングはまだあまり浸透していない。そのため、公式試合データをGenius Sports Groupから購入するメリットがそこまでない。実際、多くのアメリカのブックメーカーは公式データの購入を見送っている。

これに関してGenius Sports Groupは、時間がたてばアメリカでも公式データを購入するブックメーカーが増えると考えている。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/05/13/Gambling/EPL-Genius.aspx
http://news.geniussports.com/genius-sports-group-secures-landmark-betting-data-agreement-with-football-dataco/

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

“プレミアリーグとスポーツ賭博” への 1 件のフィードバック

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