CWHL、運営終了

2019年3月、カナダの女子アイスホッケーリーグCanadian Women’s Hockey League(CWHL)は、リーグ運営を終了することを発表した。

2007年に設立されたCWHLは、非常にユニークなリーグ構成であった。6チーム中4チームはカナダに本拠地を置く一方、1チームはアメリカのマサチューセッツ州、そしてもう1チームは中国の深圳(しんせん)に本拠地があった。

この中国チーム(チーム名:Shenzhen KRS Vanke Rays)は、2022年に北京で開催される冬季オリンピックに向けて中国人選手を強化する目的で設立されたチームで、同チームはCWHLに参加するために多額の参加費を払ってきた。

ところが、中国女子代表チームの新監督に就任したJakob Kolliker氏は、中国人選手は国内リーグを立ち上げて、そこでプレーすることが望ましいと発言した。

これによって、Vanke Raysが今後CWHLに参加することが不透明になり、リーグに支払われる中国マネーも期待できなくなった。これがリーグ休止の一つの理由だと考えられる。

実際、CWHLは「アイスホッケーは素晴らしいのですが、残念ながら、このビジネスモデルは経済的に持続可能ではないことがわかりました」と説明している。

CWHLの終了によって、北米の女子プロアイスホッケーリーグは、National Women’s Hockey League(NWHL)のみとなった。

業界内では、これを機にNHLが女子アイスホッケー界の改革を主導するべきだという声が上がっている。

これまでNHLは、CWHLとNWHLにそれぞれ年間5万ドルの資金援助を行ってきたが、それ以上の関与は限られていた。

NHLのBilly Daly氏は「女子選手がプロレベルでプレーできる環境を用意する重要性は理解しています。今後もしプロリーグが一つもなくなるようなことがあれば、我々がその役割を担うことも十分に考えられます」としつつ「しかしそれは現時点ではあり得ません」と、NHLによる新リーグの設立やNWHLの子会社化について否定している。

参考文献:
https://www.si.com/nhl/2019/03/31/canadian-womens-hockey-league-out-business-discontinue-calgary-inferno-montreal-candiennes-clarkson
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/04/08/Leagues-and-Governing-Bodies/CWHL-NWHL.aspx

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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