Q. 最近のスポーツ業界のトレンドと言えば、「eスポーツ」と「スポーツ賭博」がありますが、これらはカレッジスポーツに影響を与えると思いますか?
A. 間違いなくありますね。
すでにいくつかの大学は公認のeスポーツチームを立ち上げていますし、大学によってはeスポーツ専用の施設まで建設しています。
ただし、eスポーツチームは体育局が運営すべきか、サークルのような形で学生が運営すべきか、これは現在議論されている問題です。
NCAAのMark Emmert会長は、eスポーツをNCAAで扱うことに関して否定的な姿勢を示してきました。eスポーツには相手を撃ったり殺したりするような内容のものが多く、そういった暴力的な描写はNCAAのイメージに合わない、という理由でした。
ところが最近、会長は否定的な姿勢を軟化させています。この背景にはeスポーツの人気・産業規模が拡大していることがあります。利益拡大を優先させるならば、NCAAがeスポーツの大会を主催するようなことも今後あり得るでしょう。
Q. スポーツ賭博のほうはどうでしょう?
A. カレッジスポーツはスポーツ賭博への関与をどんどん強めていくと思います。これまでスポーツ賭博が例外的に認められていたネバダ州のラスベガスでは、すでに多くの人がカジノで大学スポーツを対象に賭けをしてきました。特に、マーチ・マッドネス(バスケットボールの全米選手権)はとても人気です。
実は私も昨年ラスベガスに行ったのですが、マーチ・マッドネスで賭けをしている人の多さに驚きました。私は10ドルほどしか賭けませんでしたが、人によっては1000ドルや10000ドルも賭けている人もいましたよ。今後、スポーツ賭博を合法化する州は増えていくでしょうから、賭けの対象としてのカレッジスポーツの人気もそれに伴い上がっていくでしょう。
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