アトランタ・ファルコンズ(NFL)とアトランタ・ユナイテッド(MLS)の本拠地であるメルセデスベンツ・スタジアムは、「ファン・ファースト」と呼ばれるユニークな価格戦略で有名である。
ファン・ファーストとは、従来は割高に設定されていたスタジアム内の飲食の価格をスタジアム外と同等もしくは割安で提供するというものである。
2017年にファン・ファーストを採用した結果、同スタジアムの飲食の価格は平均で50%減少した一方、観客一人が飲食に使う金額は16%増加、販売された飲食の量は53%増加、そしてグッズの売上も88%増加した。
2019年3月、ファン・ファーストがさらに加速する。まず、飲食の価格は昨年よりも値下げされた。

さらに、飲食の購買にはカードのみが使われる、いわゆる「キャッシュレス化」が採用される。アメリカではすでにタンパベイ・レイズの本拠地であるトロピカーナ・フィールドがキャッシュレス化を発表しているが、施行はMLB開幕以降になる。メルセデスベンツ・スタジアムでは、今月10日からすでにキャッシュレス化が始まっており、これはアメリカのどのスタジアムよりも早い。
キャッシュレス化の主な狙いは「待ち時間の短縮」、「コスト削減」、そして「現金輸送のリスク減」が挙げられる。
なお、現金しか持っていない観客のために「逆ATM」が設置され、現金でカードを購入できるようになっている。
参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/01/29/Franchises/Atlanta.aspx
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2019/03/04/Facilities/ATL-concessions.aspx
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