Dr. Humlインタビュー① カレッジスポーツの特異性

Q. カレッジスポーツが他のスポーツセクターと異なるのはどういうところでしょう?

A. 学業と競技の両立が要求される点だと思います。
競技成績が悪ければ特待生として受け取っていた奨学金を失う可能性がありますし、逆に学業成績が悪ければ、試合に出られなくなってしまいます。これは他のスポーツセクターではないことです。

Q. 「競技成績が悪くて奨学金を失う」のと「学業成績が悪くて試合に出られなくなる」というのはどちらのほうが頻繁に起こりますか?

A. 10~15年くらい前であれば、自信をもって後者と言えましたが、現在、学業面での問題は減ってきています。もしかしたら今は「競技成績が悪くて奨学金を失う」というケースのほうが多いかもしれません。

Q. なぜ学業面での問題が減っているのですか?
A. 約15年前、NCAAはAcademic Progress Rate(APR)という指標を導入し、各大学の学生アスリートの学業成績を数値化しました。そして、一定の基準を満たさなかった大学には罰則が科せられることになりました。

たとえば、バスケットボールで何度も全米制覇しているコネチカット大学は、APRが低かったことを理由にバスケットボールのトーナメントに参加することを禁止されたことがあります。

Q. 日本でNCAAのような統括団体の必要性が叫ばれる理由の一つはそこにあると思います。つまり、学業成績の悪いチームに罰則を与えるような強い力を持つ統括団体が存在するべきだと。

A. それは興味深いですね。というのも、現在アメリカではNCAAへの不信感が広まりつつあって、その理由の一つが、NCAAが大学に与える罰則なんです。

先ほど言ったような学業成績に関するものだけでなく、NCAAは様々な理由で大学に罰則を与えます。そして罰則を受けた大学のファンは、まるでそれを自分に科された罰のように感じるんです。彼らは「我がOO大学がそんなことするはずない。NCAAが間違っている」と信じているのです。

補足資料:
https://www.nytimes.com/2012/06/21/sports/ncaabasketball/uconn-basketball-is-among-those-to-receive-postseason-ban.html

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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