スポーツ賭博⑥ NBAの賭博ビジネス

北米四大スポーツリーグの中でもNBAは革新的なリーグとして知られる。

たとえば、四大リーグの中でいち早く自前のeスポーツリーグ(NBA 2K League)を立ち上げたのはNBAである。

そしてスポーツ賭博に関しても、NBAは他リーグより早い段階から肯定的な姿勢を示してきた。たとえば、NBAコミッショナーのAdam Silver氏は、2015年の段階ですでに、スポーツ賭博合法化のメリットについて語っている。また、NBAは2018年の最高裁判決の前から、国会議員にスポーツ賭博の合法化を訴えていた。

そして、スポーツ賭博が合法化された現在、NBAは2つの方法で収益拡大を試みている。

まずは、ブックメーカーへの公式データ販売。

NBAを賭けの対象とする際、消費者はブックメーカーが提示するオッズを見て賭けの決定をするが、消費者にとってどのブックメーカーがより優れているか、より信頼できるかはなかなか判断しづらい。言い換えれば、ブックメーカーは他社との差別化が難しいビジネスなのである。

そんなブックメーカーにとって最も有効な宣伝手段の一つが、スポーツリーグ・チームのスポンサーになることである。「公式スポンサー」としてのイメージを確立することによって、信頼度を向上することができるからだ。したがって、NBAの賭けに参入したいブックメーカーの多くはリーグ・チームのスポンサーとなることを検討した。

そんな市場のニーズを察知したNBAは、NBAのリーグ・チームをスポンサーしたいブックメーカーに「NBAから公式データを購入すること」を義務付けた。これによって、ブックメーカーは公式データを使ってオッズを決定できる一方、NBAはデータ販売を通じて利益を上げることができる。

NBAが検討しているもう一つの収益源が「Integrity Fee」と呼ばれる賭け手数料の導入である。具体的には、NBAの試合に賭けられた金額の1%をギャンブル運営業者から徴収することを検討している。

参考文献:
https://www.si.com/nba/video/2015/10/02/nba-commissioner-legalize-federal-sports-betting-david-stern-adam-silver
https://www.legalsportsreport.com/20904/nba-commissioner-adam-silver-talks-sports-betting/
https://www.forbes.com/sites/darrenheitner/2018/01/25/nba-asks-for-1-integrity-fee-from-sports-betting-operators/#15756fcb643a
https://www.playpicks.com/19020/mgm-first-gaming-partner-nba/

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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