チェルシーFCの反ユダヤ主義撲滅運動

チェルシーFCは、2018年1月から「Say No To Antisemitism(反ユダヤ主義にノーと言おう)」というキャンペーンを実施している。

2017年9月、チェルシーFC対トッテナムの試合で、チェルシーFCのサポーターが反ユダヤ的なチャントを合唱するという事件が起きた。これは多くのユダヤ系サポーターを抱えるトッテナムに対して向けられたものである。

残念ながら、サポーターがこのような人種差別的なメッセージを選手や他の観客に向ける事件は珍しくない。そのような場合、クラブはそのサポーターをスタジアムから追放するのが通例である。

ところが、クラブオーナーをはじめユダヤ系スタッフが多く働くチェルシーFCは異なるアプローチをとった。それが「Say No To Antisemitism」キャンペーンの導入である。このキャンペーンでは、人種差別的な行動を見せたサポーターに様々な教育プログラムを提供する。

チェルシーFCチェアマンのBruce Buck氏はこう語る。
「我々は従来、人種差別的な行動をしたサポーターに対して最大3年の追放という罰則を与えてきました。しかし、スタジアムから追放されただけでは人は決して変わりません。サポーターが自分の行った過ちに気付き、行動を改める機会を与える。それが今回始めたキャンペーンの意図です」。

一方で「Say No To Antisemitism」は、人種差別的な行動を見せたサポーターだけに向けられたものではない。これは人種差別に関する社会的関心を集め、多くの人に教育プログラムを提供することを目的としている。

実際、チェルシーFCは、選手やコーチ、スタッフ、そしてサポーターグループ向けに「ホロコースト経験者の講演会」や「アウシュヴィッツ強制収容所の見学ツアー」といった教育プログラムを提供している。

参考文献:
https://www.chelseafc.com/en/foundation/say-no-to-antisemitism
https://www.thesun.co.uk/sport/football/7465363/chelsea-racist-fans-auschwitz/

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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