ピケが変えるデビスカップ

男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ」は、1900年から続く伝統ある大会である。2019年、そのルールが一人のサッカー選手によって変えられる。

FCバルセロナに所属するジェラール・ピケは、2017年にKosmos Tennisというベンチャー企業を設立した。

31歳のピケはトップアスリートでありながら、起業家精神があり、他にもKosmos Studiosという映像制作会社を立ち上げている。

Kosmos Tennisの他の創設者は、音楽プロデューサーのNullah Sarker氏、Timbaland ProductionsのMike Evans氏、中国の大手代理店SecaのEdmund Chu氏、そして楽天の三木谷氏である。興味深いことに、テニス関係者は一人もいない。

2018年、Kosmos Tennisはデビスカップを主催するInternational Tennis Federation(ITF)と業務提携を結んだ。ITFの発表によれば、契約は25年30億ドル。

同年8月、ピケはFCバルセロナの練習を休み、フロリダ州オーランドで行われたITFの会議に参加した。そこで、207の加盟国を前に、Kosmos Tennisの計画をプレゼンした。その結果、加盟国の70%以上がこの計画を支持し、デビスカップのルール変更が公式に認められた。

Kosmos Tennisの計画によって、最も大きく変わるのが大会スケジュールだ。従来のデビスカップは、一回戦(2月)と二回戦(4月)、二回戦と準決勝(9月)、準決勝と決勝(11月)の間にそれぞれ数ヶ月のギャップがあった。これを、新ルールでは、全試合を11月の1週間に一気に行う。

この形式のほうが、スポンサー獲得や放映権販売が容易になるとKosmos Tennisは見ている。

しかしKosmos Tennisのビジョンは、大会の収益拡大に留まらない。同社のSarker氏は、2018年のインタビューの中で、ITFともう一つの国際的なテニス団体であるAssociation of Tennis Professionals(ATP)の統合に言及した。

「我々は2団体の統合を期待しています。我々がやろうとしているのは、テニスコミュニティを一つにすることなのです。それは選手だけではなく、組織も。それができたら素敵ですよね。全力を尽くして、あらゆる誤解を解いていたいと思います」。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/12/17/Events-and-Attractions/Kosmos.aspx
https://www.daviscup.com/news/281842.aspx
https://www.kosmosholding.com/#about
https://www.kosmostennis.com/

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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