スポーツ中継の動向⑥ BAMTechとは何者か?その①

ここまではスポーツリーグ・チームのネット中継戦略を紹介してきた。ここからは視点を変えて、放映権を得てネット中継を行う側に注目したい。具体的には、DAZN、Facebook、Amazon、Twitterなどが「ネット中継を行う側」にあたるが、この業界で最も注目を集めているのはBAMTech(バムテック)という会社である。

BAMTechとは何者か?

もともとはMLBリーグ機構の一部であるMLB Advanced Mediaから生まれた組織である。MLB Advanced Mediaは、リーグのホームページであるMLB.comやネット中継のMLB.TVを管理する組織である。

このMLB Advanced Mediaという正式名称が長いため、関係者は省略して「BAM(バム)」と呼んでいる。これがBAMTechのBAMの由来である(TechはTechnologyの省略形)。

2015年、MLB Advanced Mediaはネット中継に特化した子会社としてBAMTechを設立した。BAMTechの営業内容は、ネット中継サービスの提供。つまり、MLB以外のスポーツ組織がネット中継をしたいときに、そのためのシステムを設計し、運営するのである。

2015年の設立以来、BAMTechはNHL、PGA、そしてプロレスのWWEなどとも契約を取り付け、急速に成長した。そんなBAMTechに注目し、巨額の投資をしたのがDisneyである。

日本ではあまり知られていないが、Disneyはアメリカ最大のスポーツ専門チャンネルESPNの親会社として、スポーツ業界でも大きな存在である。

そのDisneyが2016年8月、10億ドルを投資し、BAMTechの出資金の33%を一気に占めた。Disneyの狙いはBAMTechのもつネット中継技術。それを子会社であるESPNに応用しようと考えたのである。(つづく)

参考文献
http://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2016/08/15/Media/BAM-Tech.aspx
http://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2017/08/14/Leagues-and-Governing-Bodies/BAMTech.aspx

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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