2018年11月、PwCが北米スポーツ業界(主にその経済規模)に関する調査結果を発表した。前回の投稿に引き続き、興味深い結果をいくつか紹介する。なお、この調査は北米のプロスポーツ産業にフォーカスしている。
スポーツ業界の規模
北米スポーツ産業の規模は、2017年に690億ドルに達した。これは過去最大の数字である。北米スポーツ産業は13年連続で拡大しており、2022年には800億ドルに達する見込みである。
収入源の変化
プロスポーツチーム収入源は、主に4つに分けられる。(1)チケット収入、(2) 放映権収入、(3) スポンサー収入、そして(4)グッズ収入である。
これまではチケット収入が最も大きな収入源であったが、2017年に初めて放映権収入がチケット収入を上回った。この背景には、テレビ放映権料の高騰とネット中継の台頭がある。
スポンサー収入も増加している。これには、最高裁がスポーツ賭博を認めたことで、これまでにはなかったスポンサーシップのカテゴリーが生まれたことが関係している。実際、最高裁の判決以来、複数のスポーツリーグ・チームがブックメーカーやカジノとスポンサーシップ契約を結んでいる。また、昨年から始まったNBAのユニフォームスポンサーもスポンサー収入拡大に貢献している。
グッズ収入は、4つの主な収入源の中で最小だが、拡大傾向にある。PwCのMichael Keenan氏によれば、顧客データに基づいてグッズをデザインすることが業界に浸透してきたこと、そしてFanaticsのような企業がグッズを素早く提供する能力を得たことがその背景にあるという。
参考文献: https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/11/05/Media/PwC.aspx
https://www.pwc.com/us/en/industry/entertainment-media/assets/2018-sports-outlook.pdf
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