2018年、MLBは例年にない低調な観客動員を記録した。MLBは当初「記録的な悪天候のせい。天候が回復すれば観客動員も上向く」と楽観視していたが、夏に入って天候が安定しても観客数は思いのほか伸びなかった。
そこで現在、MLBのリーグ・チームは、観客動員に負の影響を与えていた可能性のある要因を洗い出しているのだが、その一つとして指摘されているのがチケットに関するものであった。
関係者によれば、消費者がチケットを買おうと思ったとき、そこにはチケットパッケージやサブスクリプション・チケットなど様々なオプションがあり、さらには、チームから直接買うか、セカンダリー・マーケットで買うかという選択肢もある。このプロセスがあまりに複雑で消費者が困惑しているのではないか、というのである。
オークランド・アスレチックスのDave Kaval氏は「我々はチケットをよりシンプルなものにするよう心掛けている」と言う。
また、MLBのパートナーであるStubHubのJill Krimmel氏は「我々は各チームとの連携をもっと密にしなくてはならない。たとえば、チームが広告メールを送った直後に我々が別の広告メールを送るようなことは顧客を混乱させてしまうので避けなくてはならない」と話す。
MLBは各チームが独自のチケット戦略を持っているが、この問題が続けば、リーグレベルで新たなルールが設けられる可能性もある。