スポンサーとしての病院

ここ数年アメリカでは、医療機関がスポーツチームのスポンサーになるケースが増えている。

たとえば、スポーティング・カンザスシティは、Children’s Mercy Hospitalという小児科医院とスポンサーシップ契約を結んでおり、同医院はスタジアムのネーミングライツを保有している。

Professional Sports PartnersのJason Kohll氏は「『病院』というスポンサーカテゴリーは今注目を集めている。病院はスポーツチームとの関係をうまく活用できるからだ」と話す。

では、具体的にどのように「うまく活用」しているのだろか。

前出のChildren’s Mercy Hospitalは、スポーティング・カンザスシティが持つトレーニングセンター敷地内に自前のスポーツ医療センターを設置した。高圧酸素治療室や治療用プールなどを駆使して、選手の体のケアやトレーニングのサポートをしている。

この施設が画期的なのは、そのサービスをトップアスリートだけでなく、地元住民にも提供している点である。地元の少年アメフトチームやサッカー部の選手などがケガをした際に、この施設で治療を受けることができる。トップアスリートが使う最新医療器具を使い、場合によってはトップアスリートの横でリハビリを行うこともある。

このサービスを提供することで、Children’s Mercy Hospitalは地元住民の間に広く認知され愛される病院になることを目指しているのである。

一方でスポーティング・カンザスシティは、このサービスを通して、地域密着をアピールする狙いがある。スタジアム建設のために何千万ドルという公的資金が使用されるアメリカでは、地元住民からの支持は極めて重要である。

ダラス・カウボーイズやミネソタ・ティンバーウルブズも医療機関と提携し同様のサービスを地元住民に提供している。

参考文献:
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/06/25/Facilities/Omaha.aspx
https://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2018/06/18/Facilities/Medicine.aspx

投稿者:

akiraasada

テキサス工科大学スポーツマネジメント学部で教員をしています。専門はスポーツマーケティング。特に、人がスポーツファンになるメカニズムを研究しています。

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